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火山弾
「火山弾〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
火山弾の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「富士」より 著者:岡本かの子
く涙が結晶した形と見る方が生きて眼に映る石の形であった。それは福慈岳が噴き出した
火山弾の一つであるのだった。 「娘が変っているだけに、庭の小石も変っていら」 ....
「ポラーノの広場」より 著者:宮沢賢治
一、北極熊|剥製《はくせい》方をテラキ標本製作所に照会の件 一、ヤークシャ山頂
火山弾運搬費用|見積《みつもり》の件 一、植物標本|褪色《たいしょく》調査の件 ....
「不尽の高根」より 著者:小島烏水
花畑の名はつき物だが、御庭はあまり聞かない名だ。小舎が近ごろ出来て保存の不完全な
火山弾が、一つ二つ庭に転がっている。富士の植物はもとより、金峰山から移した高山植....
「小浅間」より 著者:寺田寅彦
る。多稜形をした外面が黒く緻密な岩はだを示して、それに深い亀裂の入った麺麭殻型の
火山弾もある。赤熱した岩片が落下して表面は急激に冷えるが内部は急には冷えない、そ....
「怪星ガン」より 著者:海野十三
ンと破壊しはじめたからであった。運搬員の頭上からは、破壊された天蓋や架橋の破片が
火山弾のようにばらばらと落ちてきて、危険このうえないことになった。 サミユル博....
「茨海小学校」より 著者:宮沢賢治
私が茨海《ばらうみ》の野原に行ったのは、
火山弾《かざんだん》の手頃《てごろ》な標本を採るためと、それから、あそこに野生の....
「ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記」より 著者:宮沢賢治
ン、ドロドロドロドロ、ノンノンノンノン。」 それから風がどうっと吹いて行って、
火山弾や熱い灰やすべてあぶないものがこの立派なネネムの方に落ちて来ないように山の....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
に冲するという性質のものだそうです。 ところが、三原山はそうではないそうです。
火山弾を打ちあげるだけで、ほとんど黒煙をともなわない。熔岩に粘性が少いと噴煙がな....
「海豹島」より 著者:久生十蘭
噴火のようなありさまで、一瞬にして、人間も乾燥室もふっ飛んでしまった。人間どもは
火山弾のように空中に投げあげられ、間もなく燃えさかる炎の中に落ちてきた。熱湯で茹....
「気のいい火山弾」より 著者:宮沢賢治
ふとベゴ石を見て云いました。 「あ、あった、あった。すてきだ。実にいい標本だね。
火山弾の典型だ。こんなととのったのは、はじめて見たぜ。あの帯の、きちんとしてるこ....
「雪」より 著者:中谷宇吉郎
面が黒く緻密な岩肌を示して、それに深い亀裂の入った麺麭殻型《ブレッドクラスト》の
火山弾もある。灼熱した岩片が落下して表面は急激に冷えるが内部は急には冷えない、そ....