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火箭
「火箭〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
火箭の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「両国の秋」より 著者:岡本綺堂
き》もあらば攻め入ろうと狙っているらしく、破れた荒筵のあいだから黄金《こがね》の
火箭《ひや》のような強い光りを幾すじも射《い》込んだ。その箭をふせぐ楯のように、....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
から来ているのであって、三稜形をした大燭台の前には乳香が燻かれ、その烟と光とは、
火箭のように林立している小円柱を沿上って行って、頭上はるか扇形に集束されている穹....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
たように、呟くのも道理。 まず、無名の雪嶺を名づけた、P1峰を越えたのが始め、
火箭のように、細片の降りそそぐ氷河口の危難。峰は三十六、七、氷河は無数。まったく....
「碧蹄館の戦」より 著者:菊池寛
。七日午前八時如松は総攻撃を命令した。明軍の大将軍砲、仏郎機砲、霹靂砲、子母砲、
火箭等、城門を射撃する爆発の音は絶間もなく、焔烟は城内に満ちる有様であった。日本....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
、それは山和尚というもので、人が孤独でいるのを襲って、その脳を食らうのであると。
火箭 乾隆六年、嘉興の知府を勤める楊景震が罪をえて軍台に謫戍の身となった。彼は....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
いうのは、怪光があるからである。 ときどき、地底の住民の不可解な合図のように、
火箭のような光がスイスイと立ちのぼってくる。時には、極光のように開口いっぱいに噴....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
「復活を。」 クリストフはぞっとした。そしてあわただしく立ち去った。その言葉が
火箭《かせん》のように彼を貫いたのだった。 彼は森の中にはいり込み、自分の家の....
「紅毛傾城」より 著者:小栗虫太郎
ってくる、山のようなうねりが押し寄せたと見る間に、その渓谷から尾を引いて、最初の
火箭が、まっしぐらに軍船をめがけて飛びかかった。 ところが、その瞬間、砲声を聴....
「潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
怪艇の眼から遁れようとした。 高速力で、旋廻を試みながら、絶えず、花火のような
火箭を打ち上げていた。しかし、波間の灯は、室戸丸から執拗に離れなかったのである。....
「運命のSOS」より 著者:牧逸馬
うとは思っていなかったのだ。 船に居残った船客と船員は協力して、ひっきりなしに
火箭《ロケット》を打ち揚げた。物凄い炸音が夜空を裂いて、遠く高く光の矢が走った。....
「日を愛しむ」より 著者:外村繁
ある。 浴室の戸を開く。西の空がまっ赤に夕焼けている。その深紅の空には、金色の
火箭が幾条も噴き上げている。私が体を屈めると、妻の裸身は金と赤との光炎に被われて....
「三国志」より 著者:吉川英治
その火ばかりが物すごく見えた。陸上の敵は、 「すわこそ」と、昼にもまして、弩弓や
火箭を射るかぎり射てきた。 しかしそれには、兵は乗っていなかったのである。舟を....
「三国志」より 著者:吉川英治
の術に長け、また馬の良いのを持っているので、接戦となると、剽悍無比ですが、弓、石
火箭などの技術は、彼らのよくするところでありません。ひとつ、もっぱら弩をもって一....
「三国志」より 著者:吉川英治
鞭こそ、彼自身、死を呼ぶ合図となってしまった。 突然、峰谷も崩るるばかり石砲や
火箭の轟きがこだました。 「あっ」 身をかくす隙もあらばこそ、矢風の中にいなな....
「三国志」より 著者:吉川英治
。 これが何百台となく、城壁の四方から迫ってきたのを見て、※昭は立ちどころに、
火箭を備えて待っていた。 そして、鼓を合図に、たちまち
火箭を放ち、油の壺を、投....