灯す[語句情報] » 灯す

「灯す〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

灯すの前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
中に残る。 電車は走り出したが、魚籃のところで東京地区の警報発令、車内は全部消灯する。それから全然無灯で闇の中を電車は走る。 日吉坂下で架線の断線があり、停....
残されたる江戸」より 著者:柴田流星
も蕾のかれらにはいつも心長閑にして春のようなであろう。 秋のおさらいは昼よりも灯する頃より夜と共に興|闌なるがつねだ。彼の銀燭に蝋燭の火ざし華やかに、番組も序....
縷紅新草」より 著者:泉鏡花
去ぬる……いやいや、いつの年も、盂蘭盆に墓地へ燈籠を供えて、心ばかり小さな燈を灯すのは、このあたりすべてかわりなく、親類一門、それぞれ知己の新仏へ志のやりとり....
照葉狂言」より 著者:泉鏡花
う。一尾ならず、二ツ三ツばかりある。普通の小さきものとは違いて、夏の宵、夕月夜、灯す時、黄昏には出来らず。初夜すぎてのちともすればその翼もて人の面を蔽うことあり....
後光殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
側にかけてだけだろう。だから、その部分を洗ったにした所で、後で蝋燭を鉄芯の間際迄灯すから、尖鋭な槍先から下の不自然な部分が流れる蝋ですっかり隠されてしまう。併し....
亡び行く江戸趣味」より 著者:淡島寒月
なり大きいのでこの名がある。また当時よく常用されたものに蝋台がある。これは蝋燭を灯すに用い多く会津で出来た、いわゆる絵ローソクを使ったもので、今日でも東本願寺な....
私本太平記」より 著者:吉川英治
ていた。いつものとおり勤行の座にすわるためにである。かじかむ手、白い息、みずから灯す燈明の虹の中に彼はふと耳をすまして、頼春頼春、と二た声ばかり呼んだ。 すぐ....
河豚」より 著者:吉川英治
に河豚料理がある。街の灯が白くなる冬になると、河豚屋のかんばんが食通横丁に俳味を灯す。 * 県令を以て、「河豚料理販売ヲ禁止ス」の県は、今で....