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灰落し
「灰落し〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
灰落しの前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
手を触れないまま置き放しにしてあるものらしい。しかもその前には瀬戸物の赤い達磨の
灰落しが一個、やはり灰色のホコリを被ったまま置き放しにしてあるが、それが、その書....
「涙のアリバイ」より 著者:夢野久作
……凝った文具いろいろ……。 ……高雅な卓上電燈、写真立て、豆人形、一輪挿し、
灰落しなぞをキチンと並べてある……。 ……一隅の置時計は九時十五分を示している…....
「暗黒公使」より 著者:夢野久作
に気が付いたので、ボーイを呼ぶ迄もなく、自分で立ち上って室の中を探しまわったが、
灰落しには吸殻が山のように盛り上ったまま、どの机の上にも置いてあるのに、燐寸は生....
「鼻の表現」より 著者:夢野久作
と、いくら云いわけをしてもあやまっても頑として聴き入れないようであります。眼玉が
灰落しのように凹み、胸が洗濯板のようになって、怨み死にに死ぬまでもであります。 ....
「開扉一妖帖」より 著者:泉鏡花
まの身なりも、損料か、借着らしい。 「さ、お待遠様。」 「難有い。」 「灰皿――
灰落しらしいわね。……廊下に台のものッて寸法にいかないし、遣手部屋というのがない....
「お茶の湯満腹談」より 著者:夢野久作
ている。炉の縁から自在鍵。シンシンと鳴る茶釜。古い手桶の火鉢。ヒネクレた瀬戸物の
灰落しまで、何が何やらわからなくて仕合わせ。一々鑑定が出来たら肝を潰すであろう。....