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「災厄〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

災厄の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
、その夜の夢にかの弁財天が小鶴の枕もとにあらわれて、我を祀って信仰すれば、諸人の災厄をはらい、諸人に福運を授けると告げたので、かれは翌朝早々に下谷へ行ってその尊....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
とである。 四月十六日から五月三十一日までの空襲で、皇居、赤坂離宮、大宮御所も災厄を受けたが、大宮御所の場合は夜間爆撃とはいえ、月明の中で広大な御苑の樹林、芝....
青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
とく水にひたされる。そのほかにも悪い病いが流行る。かの木馬の紛失以来、いろいろの災厄がつづくので、土地の者も不安に襲われました。 とりわけて心配したのはかの黒....
善蔵を思う」より 著者:太宰治
えば、母や兄に赤恥かかせることになる、それにいま長兄は故郷の或る事件で、つらい大災厄に遭っているのを、私は知っている。私の家は、この五、六年、私の不孝ばかりでは....
早すぎる埋葬」より 著者:佐々木直次郎
である。私がここに人類の災害の長い不気味な目録のなかから、これらの広大な一般的な災厄のどれよりも本質的な苦痛に満ちている、多くの個人的の実例を選びだしてもいいこ....
ああ玉杯に花うけて」より 著者:佐藤紅緑
った、かれは先生の家をでるとすぐぐらぐら眠りながら家へ帰る夜が多かった。 と、災厄はつぎからつぎへと起こる、ある夜かれが家へ帰ると母が麻糸つなぎをやっていた、....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
のあるを見れば、直ちにそれをもってわれらの安全をおびやかすか、あるいは不思議なる災厄の予報と認むるを常とす。されば、今や草むらが理由なくして動揺し、その動揺の一....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
違ない……。』 それから私は未熟な自分にできる限りの熱誠をこめて、三浦の土地が災厄から免れるようにと、竜神界に祈願を籠めますと、間もなくあちらから『願いの趣聴....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
、汚水の如く霊の世界へとなだれ込む。その罪穢、その腐敗は、まさに言語に絶し、万の災厄は、すべてここに萌すのである。地上の人類が、もう少し這間の事情に通ぜぬ限り、....
ジーキル博士とハイド氏の怪事件」より 著者:佐々木直次郎
そして、私の手跡を後へ傾斜させて私の分身の署名の書体にすることにすると、私はもう災厄の手のとどかぬところにいるのだと思った。 ダンヴァーズ卿の殺害事件から二カ....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
出来したのではないか。私が信号手ひとりをそこに残して帰ったがために、何か致命的の災厄が起こったのではあるまいか。だれも彼のすることを見ている者もなく、またそれを....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
ある。 こうして未亡人とはなったが、彼女は豊かに暮らしていた。しかもいろいろの災厄が彼女の上に落ちかかって来て、預金の銀行は倒れる、投資の事業は失敗するという....
学生と先哲」より 著者:倉田百三
こうした時代相は年少の日蓮に痛切な疑いを起こさせずにおかなかった。彼は世界の災厄の原因と、国家の混乱と顛倒とをただすべき依拠となる真理を強く要請した。 「日....
深見夫人の死」より 著者:岡本綺堂
ることが出来なかった。 次はその翌年九月の関東大震災である。わたしの知人でその災厄に罹かった者も多かった。東京の本社も焼かれた。その際にもまず気配われたのは、....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
かくに客足が付かなくなって経営困難であると伝えられているところへ、更にこの不慮の災厄を蒙ったので、由緒あるこの大劇場もそれぎりに亡びてしまった。 それと殆んど....