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「災禍〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

災禍の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
地球発狂事件」より 著者:海野十三
折られてしまったことであろう。だがかのゼムリヤ号の遭難事件に起ったような乗組員の災禍は、優秀な緩衝帽衣によって巧みに防止された。 また艦体は、ヤクーツク造船所....
予報省告示」より 著者:海野十三
意は十分ではなく、惨禍を前にして呆然自失の態《てい》たらく。蓋《けだ》し氷河期の災禍は世界の有する工業力とは桁ちがいに激甚なのである。 尚、不幸中の幸ともいう....
死の快走船」より 著者:大阪圭吉
さだ。大粒な黒眼に激しい潤いを湛えて、沈鬱な口調で主人の上にふりかかった恐ろしい災禍について語るのだった。 私は夫人の話すところを聞くうちに、先程私の抱いた予....
茶の本」より 著者:岡倉覚三
後世のシナ人には、茶は美味な飲料ではあるが理想的なものではない。かの国の長い災禍は人生の意義に対する彼の強い興味を奪ってしまった。彼は現代的になった、すなわ....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
震として伝えられた。わたしも生まれてから初めてこれほどの強震に出逢ったので、その災禍のあとをたずねるために、当時すぐに銀座の大通りから、上野へ出て、さらに浅草へ....
四条畷の戦」より 著者:菊池寛
建武中興の崩壊 中島商相が、足利尊氏のために、災禍を獲た。尊氏の如く朝敵となったものは、古来外にも沢山ある。朝敵とならないまで....
空中漂流一週間」より 著者:海野十三
ドラの縁をつかんで、動物園の猿のようにゆすぶった。時刻がたつに従って、大きくなる災禍であった。 地上では、こんどは照空灯が、十文字にうごいて、「要注意」を知ら....
貞操問答」より 著者:菊池寛
いって自分のしたことを後悔する気にもなれず……とはいえ、新子にとって思いがけない災禍だった。 小太郎が、不安そうに新子の顔を、見上げるのを、 「じゃ。ちょっと....
思い」より 著者:伊丹万作
ない。このように多くの人間が、時代の波に流される激しさからみれば、偶然的な空襲の災禍などたいしたものではないという気がする。(九月五日) (『映画評論』昭和十六年十月号)....
二・二六事件に就て」より 著者:河合栄治郎
に〈軍部〉内に於けるファッシズムは、掩うべからざる公然の事実となった。而して今回災禍に遭遇したる数名の人々は此のファッシズム的傾向に抗流することを意識目的とし、....
火に追われて」より 著者:岡本綺堂
強震として伝えられた。わたしも生れてから初めてこれほどの強震に出逢ったので、その災禍のあとをたずねるために、当時すぐに銀座の大通りから上野へ出て、更に浅草へまわ....
読書雑感」より 著者:岡本綺堂
多年の日記、雑記帳、原稿のたぐいから蔵書一切を焼き失ったのは、一生一度の償い難き災禍であった。この恨は綿々として尽きない。....
涸沢の岩小屋のある夜のこと」より 著者:大島亮吉
た。彼れこそは自分たちの仲間で最も異常な経験をそのときにしたのだ。だから、山での災禍ということについては最も深い信念をば、彼れは特に自分たちに比してもっているわ....
古事記」より 著者:太安万侶
ブヤ坂《ざか》という坂です。 身禊《みそぎ》 ――みそぎの意義を語る。人生の災禍がこれによつて拂われるとする。―― イザナギの命は黄泉《よみ》の國から....
正に芸術の試煉期」より 著者:小川未明
今度の震災の災禍が、経済上にまた政治上に、影響し、従って複雑な関係を個人生活の上にも生じた点....