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炎上
「炎上〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
炎上の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「白蟻」より 著者:小栗虫太郎
を腫れぼったくして、居睡っているように突っ立っていた。 三、弾左谿《だんざだに》
炎上 ついにあの男が、鵜飼十四郎に決定されたばかりでなく、○○○○○○○○○○....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
まもなく消し止めた。両陛下と皇太后陛下は御無事とのこと。明治神宮は本殿と拝殿とが
炎上した。鈴木首相の放送に「敵は計画的にこの暴挙をなした」とある。 ◯ラジオ報道....
「四条畷の戦」より 著者:菊池寛
撃であった。為に後村上天皇は難を賀名生に避けられ、吉野の行宮は師直の放火によって
炎上し、南朝の頽勢は既に如何ともし難い。 恐らく正史に於ける正行の活動は数年に....
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
日。富士山焼燃焉。 永正八年。富士山鎌岩焚。 宝永四年十一月二十三日。富士山東偏
炎上、砂灰を吹出し、関東諸国の田園皆埋没す。 以上記した十個の記録が、歴史あっ....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
目には、もはや江戸城もない。過ぐる文久三年十一月十五日の火災で、本丸、西丸、共に
炎上した。将軍家ですら田安御殿の方に移り住むと聞くころだ。西丸だけは復興の工事中....
「新ハムレット」より 著者:太宰治
の勇者の姿を望見し、おじ恐れて、ただ、わが帆船のまわりをうろつき、そのおのずから
炎上し沈没するのを待つより他はなかったのだ。レヤチーズは、悲壮にも船と運命を共に....
「宇宙戦隊」より 著者:海野十三
さしもの難関を突破して、ふしぎに白昼の地上に着いた。しかし艇は着陸にあたって大破
炎上した。 山岸電信員が、あらかじめ連絡をしてあったために、彗星二号艇の不時着....
「めでたき風景」より 著者:小出楢重
の亀は、下寺町の心光寺の境内に居候していたのだが、その心光寺の本堂が三、四年前に
炎上してしまった。しかし不思議にもその亀のいた庫裡は幸いにして焼け残ったのである....
「灰色の記憶」より 著者:久坂葉子
落ちて来るのをさけた。あたりのお邸はどんどん燃え出し、今捨てて来た家も共に見事に
炎上し始めた。山の方へ行っても弾はふって来る、南の方から火の手が揚がる。うろうろ....
「雪の宿り」より 著者:神西清
芬陀利花院さま(一条|経通)御在世の砌、折からの西風に煽られてお屋敷の寝殿二棟が
炎上の折にも、幸いこの御秘蔵の文庫のみは恙なく残りました。瓦を葺き土を塗り固めた....
「増上寺物語」より 著者:佐藤垢石
が放火したので烏有に帰し、その後再建したが、これも明治三十年、乞食の焚火によって
炎上した。 境内にある将軍の霊廟は二代秀忠、同裏方崇源院昌譽和興仁清大禅光尼、....
「久保田米斎君の思い出」より 著者:岡本綺堂
から、その方の仕事もお忙しかったんでしょうが、明治三十九年六月、歌舞伎座で『南都
炎上』が上演された時に、やはり米斎君の舞台装置、その後しばらく間が切れて、明治四....
「法隆寺再建非再建論の回顧」より 著者:喜田貞吉
その事実を忘れて、古くからその非再建たる事を信じていたのであった。延長年間講堂の
炎上に際し、当時の別当観理僧都は、「聖人の建立猶此の怖れあり、何ぞ況や凡夫の造る....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
うと、仰いで見ると、これは驚いた。遼陽占領奥軍大奮闘の図、竜宮風の城砦が今まさに
炎上しつつある赤と黒との凄まじい煙の前面で、カーキ服の銃剣、喇叭、聯隊旗、眼は釣....
「俗法師考」より 著者:喜田貞吉
に厚恩を受けているにかかわらず、種々非行を逞しゅうし、難題を申しかける。寺家堂塔
炎上の際の如きも、これを奈良坂の咎に帰せんとするが如き、もってのほかのことである....