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点呼
「点呼〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
点呼の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「青春の逆説」より 著者:織田作之助
一は一週間の停学処分を受けた。一週間経って、教室へ行くと、受持の教師が来て、出席
点呼が済むなり、 「此の級は今まで学校中の模範クラスだったが、たった一人クラスを....
「十八時の音楽浴」より 著者:海野十三
六歳も年齢をとったかのように消耗していた。 二人の隊長は、兵士を非常召集して、
点呼を行ったことを述べ、 「――その結果、兵士の意気はすこぶる軒昂なるも、彼らは....
「鍵から抜け出した女」より 著者:海野十三
九時に、僕たちの部屋を二人の監守が見まわるのが常例になっていた。そのときは人員の
点呼をし、健康状態がよいかどうかをたしかめた上、就寝させられることになっていた。....
「わが町」より 著者:織田作之助
あ。人間は何ちゅうても学やなあ」 と、しきりに囁いていたが、やがて新入生の姓名
点呼がはじまると、他吉は襟をかき合わせ、緊張した。 「青木道子」 「ハイ」 「伊....
「獄中記」より 著者:大杉栄
せられる、そしてそこで、手錠をはめられたり腰縄をかけられたりして、護送看守部長の
点呼を受ける。「前科割り」の老看守は一組の被告人に普通二人ずつつくこの護送看守の....
「火星兵団」より 著者:海野十三
ひとしきりやかましく耳を打つのであったが、それは、今着いたばかりの火星人たちが、
点呼を受けているのであろう。
今度はかなりたくさんの火星人が、着いたらしいので....
「大宇宙遠征隊」より 著者:海野十三
るというが、誰と誰だろうか」 「日本人が二人? はてな、誰でしょうか。では、すぐ
点呼をしてみましょう」 「それがいい」 辻中佐の命令で、非常呼集が行われた。 ....
「大空魔艦」より 著者:海野十三
空に姿をかくした。 こうして危難はひとまず去った。 大月大佐は、すぐさま人員
点呼をおこなうとともに天幕の中にあった食料などをしらべた。 怪我人は八名、死者....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
ど知らせることができた。 夕方の午後六時になって、総員帰艦を終った。 総員の
点呼がはじまった。 もちろん、一人のこらず皆、帰艦している――と思いの外、ここ....
「空襲警報」より 著者:海野十三
!」 中尉の号令を待ちかねていたかのように、部隊はサッと小暗い営庭に整列した。
点呼もすんだ。すべてよろしい。そこで直ちに部隊は隊伍をととのえて、しゅくしゅくと....
「灰色の記憶」より 著者:久坂葉子
ままにうすらさむい夕刻まで気づかずにいた。 学校では大騒ぎになったらしい。人員
点呼をせねばならない人が居なくなったのだからすぐに捜索がはじめられたのだろう。私....
「髪」より 著者:織田作之助
話を戻そう。――私はとにかく長髪を守っていたのであるが、やがて第二国民兵の私にも
点呼令状が来た。そして
点呼の日が近づくにつれて、私を戦慄させるようなさまざまな噂....
「中毒」より 著者:織田作之助
苦労したかという話を書いたが、しかし、私が本当に長髪で苦労したのは、三度に及んだ
点呼の時ぐらいなもので、それにくらべると、煙草の苦労は私の生活を殆んど破壊せんば....
「面会」より 著者:織田作之助
の声が渦をまいて、雨空に割込むように高く挙った。その声は暫く止まなかった。整列、
点呼が終った。またしてもラッパだ。出発である。兵隊達は靴音を立て始めた。Sも歩き....
「本所両国」より 著者:芥川竜之介
のにつれ、もう全然僕などとは縁のない暮しをしているであろう。僕は四、五年前の簡閲
点呼に大紙屋の岡本さんと一緒になった。僕の知っていた大紙屋は封建時代に変りのない....