点点[語句情報] » 点点

「点点〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

点点の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
銀河鉄道の夜」より 著者:宮沢賢治
んとう》のようでした。百も千もの大小さまざまの三角標、その大きなものの上には赤い点点をうった測量旗も見え、野原のはてはそれらがいちめん、たくさんたくさん集ってぼ....
罌粟の中」より 著者:横光利一
いて、その低まるたびに、罌粟の波頭の間から碧い水面が断続して顕れる。初めは疎らに点点としていた罌粟も、それが肥え太ったり痩せたりしながら、およそ一時間もつづいた....
旅愁」より 著者:横光利一
停った。矢代は久慈の傍へよって行ってあたりを見た。一抱えもある丸い石のような塊が点点として散ったままじっとしていたが、よく見ていると、かすかにどれも少しずつ動く....
夜の靴」より 著者:横光利一
時の殷盛をうかべた地表のさまは、背後の山の姿や、山裾の流れの落ち消えた田の中に、点点と島のように泛き残っている丘陵の高まりで窺われる。浮雲のただよう下、崩れた土....
旅なかま」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
ろがっていて、なるほどりっぱな寝べやにちがいありません。赤い花、白い花があいだに点点と咲いているみどりの草原は、じゅうたんの敷物でした。にわとこのくさむらとのば....
」より 著者:織田作之助
。道端に白い仔犬が倒れているのだった。赤い血が不気味などす黒さにどろっと固まって点点と続いていた。自動車に轢かれたのだなと佐伯は胸を痛くした。犬の声はしのび泣く....
少年連盟」より 著者:佐藤紅緑
かして見ていった。いかにもそのとおりである、ちょうど十間ばかり前に、血にうえた幾点点の眼の光! ただそれだけがたき火にうつって、しだいに近づくのが見える。 「だ....
大阪の憂鬱」より 著者:織田作之助
になってしまったのかも知れない。 東京の闇市場は商人の掛声だけは威勢はいいが、点点とした大阪の闇市場のような迫力はない。 点点としているが、竹ごまのように、....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
英国東岸望(英国の東岸にて仏の海を望む) 館対仏南海、望中夕照収、星光波際見、点点去来舟。 (やかたは仏の南海に向かって建ち、一望するうちに夕映えも消えた。星....
落日の光景」より 著者:外村繁
庭にある、巨大な辛夷《こぶし》の木が私の目的なのである。果して辛夷の梢には、既に点点と蕾が白く綻んでいる。更に一輪、流石に夕空の清冽な色の中に、純白な舟型の花弁....