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為る
「為る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
為るの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「酒中日記」より 著者:国木田独歩
、かく申す自分すら、自分の身が流れ流れて思いもかけぬこの島でこんな暮《くらし》を
為るとは夢にも思わなかったこと。 噂をすれば影とやらで、ひょっくり自分が現われ....
「幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
と見える。
第十二回 化けるのがお上手
幻燈の影が何時の間にか本統の美人と
為るのは別に珍しくは無い芸だ、併し素人としては仲々の手際だから客一同は喝采した。....
「聖書の読方」より 著者:内村鑑三
る(約翰伝一章十二節)、単に神の子たるの名称を賜わる事ではない、実質的に神の子と
為る事である、即ち潔められたる霊に復活体を着せられて光の子として神の前に立つ事で....
「恭三の父」より 著者:加能作次郎
た。七海の連中は偉いわい、あんな小さな村しとって、これから大村と一緒に交って祭を
為るかと思うと気味が宜うてなあ、そこで己りゃ二円だけ寄付してやったら、直ぐに、「....
「無惨」より 著者:黒岩涙香
寐ね次の夜も又泊り翌々日の朝に成り寧児には堅く口留して帰りたり此後も施寧の留守と
為ること分るたびに必ず母より前日に妾の許へ知らせ来る故、妾は横浜より金起を迎え泊....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
さんはあわて気味に母を制しました。『あの人にはあの人としての仕事があり、めいめい
為ることが異います。良人を招ぶのは海辺の修行場へ移ってからのことじゃ……。』 『....
「耳無芳一の話」より 著者:小泉八雲
――死んだ人の訪れて来た事の外は。で、一度死んだ人の云う事を聴いた上は、身をその
為るがままに任したというものだ。もしこれまであった事の上に、またも、その云う事を....
「探偵物語の処女作」より 著者:黒岩涙香
を知り、其方に大に趣味を懐くことに為りました。左様いうことを世人の誤ら無いように
為るには、実際に必要だと思って居りました。殊に其頃の新聞に発刊停止が頻々と下って....
「赤格子九郎右衛門」より 著者:国枝史郎
を通る総船を、理由無しに引き止めて、その船内へ踊り込み、人間の数を調べたり掠奪を
為るということは、以前から聞いて居りましたので、其時、室へ這入って来た、蝙蝠のよ....
「天草四郎の妖術」より 著者:国枝史郎
が棒は岩を基礎にして依然として雲に聳えて居ます。 「さあ、よくよく眼を止めて俺の
為る所を見て居るがよい。投げ銭抛り銭は其後の事じゃ」 老人はニヤニヤ笑い乍ら相....
「死剣と生縄」より 著者:江見水蔭
腮は二重に見えるので有ったが、如何にも其眼元に愛嬌が溢れていた。然うして云う事|
為る事、如才無く、総てがきびきびとして気が利いていた。若い時には斯うした風のが、....
「怪異黒姫おろし」より 著者:江見水蔭
たからには、罪は既に犯したもの。このままには許し置かれぬ。拙者は拙者だけの成敗、
為るだけの事は
為る。廻国中の話の種。黒姫山の裾野にて、若衆の叩き払い致して遣わす....
「頭上の響」より 著者:北村四海
そういう響を聞けば、直に家人は勿論、門弟一同に深く注意を与えて、前以て種々予防を
為る、幸いそれで何も起らない場合もあるが、多くは何処か眼の届かなかった処とか、如....
「飛騨の怪談」より 著者:岡本綺堂
かった。余りの意外に驚いたのであろう、冬子は声をも立てなかった。 「これ、馬鹿|
為るでねえ。放さねえか。」と、七兵衛は無理に其手を引放そうとしたが、お葉の握った....
「春雪の出羽路の三日」より 著者:喜田貞吉
したれば)若いかりゆめ(猟師)が来て小槍つん出したね、コバエテ/\、かりゆめ何を
為る、かりゆめは熊を突くしよべゑ(商売)だもの、コバエテ/\。 酒田山王山で鰕ン....