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烏の行水
「烏の行水〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
烏の行水の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
た。石鹸の泡が盛大に飛散する――と思っていると、ざぶっとつかって忽ち湯船を出た。
烏の行水みたいに早いおぶうである。 あとはもっと簡単だった。丁寧にタオルで拭い....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
クス可笑しい。全くあれは奇妙なものね。あの風呂は長湯出来ない。心持から。あなたの
烏の行水も子供のときからああいうお風呂だからではないでしょうか。 高校の賄《ま....
「釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
王立ちに起って、釘抜と異名を取った彎曲《まが》った脚をそそくさと拭いていた。 「
烏の行水、勘、早えが勝ちだぞ。」 「おう、親分、お上りでごぜえますかえ。」 「う....
「随筆 新平家」より 著者:吉川英治
酒から「その方が私より甘いですぞ」と笑われるだろうか。 嘉治さんいつのまにか、
烏の行水をすましてくる。甘酒の上にまた、干し柿が出た。たれも食べてがないかと思う....
「銀河まつり」より 著者:吉川英治
よくって金ぎれいで、女に好かれた。 手拭をつかむと、七は、沢の下へ駈け出して、
烏の行水みたいに、じゃぶじゃぶと、顔や、手や、足を洗った。 「死人の臭いってやつ....