烏滸がましい[語句情報] » 烏滸がましい

「烏滸がましい〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

烏滸がましいの前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
低めながら促しました。 「いかがでござりましょう! お殿様方に御贔屓願いますのも烏滸がましいようなむさくるしい宿でござりまするが、およろしくば御案内致しまするで....
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
二つの幻影 北風が寒く、冬らしい日。 然し東京附近で冬を云々するのは烏滸がましい。如何に寒いと云っても、大地が始終|真白になって居るではなし、少し日....
ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
立つほど簡単明瞭。奇妙キテレツ珍妙無類な。脳の作用を見貫いた者なら。問わず語りで烏滸がましいが。ここに居ります私ばっかり。……なぞと云うたら皆さん方は。そういう....
涙香・ポー・それから」より 著者:夢野久作
探偵小説作家なぞと呼ばれて返事を差出すのは、如何にも烏滸がましい気がして赤面します。けれども元来が探偵小説好きなのですから、ソウ呼ば....
気まま者の日記」より 著者:山中貞雄
とが多い。 如何に、その構成が文芸家には映画的に出来ていると思われていても、(烏滸がましい偏見かも知れぬが)僕等の側から見ればどんなによく見ても頂戴しかねる。....
「二銭銅貨」を読む」より 著者:小酒井不木
分は満腔の賛意を表するのである。 芸術の鑑賞と批評――などと鹿爪らしく言うのも烏滸がましいが、優れたる探偵小説なるものは誰が読んでも面白いものでなくてはならな....
善悪両面鼠小僧」より 著者:国枝史郎
これはこれはお姫様、とんだ失礼を致しまして真っ平ご免遊ばしませ。なアんて云うのも烏滸がましいが私は泥棒の鼠小僧、お初お目見得に粗末ながら面をお目にかけやしょう」....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
する。決して、ただ悪しざまに申したり、戯れ口を弄んだ次第ではありませぬ。どうぞ、烏滸がましい女の取越し苦労と、お聞き流し下さいませ」 ――鶏の声が遠くでしてい....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
「――とはいえ、自分も一時は野心を抱いた。しかしわしの野望は、地位や禄ではない。烏滸がましいが、剣の心をもって、政道はならぬものか、剣の悟りを以て、安民の策は立....