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無傷
「無傷〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
無傷の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
っかけていいました。 「さ、もうこれでわしの仕事は終わった。清吉どんは早くもとの
無傷なからだになって、今度はふたりで夫婦達磨《めおとだるま》の修業をする義務があ....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
っていったときに震えていたあんばい、今こうして逃げまわったあんばいからいっても、
無傷じゃあるめえ。弥七郎が思い案じて自害しなくちゃならねえような種を、何かおめえ....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
にな。――では、そちらの町人衆、お嬢さんたちは三日ばかり神隠しに会ったようだが、
無傷で手にもどったんだから、それをおみやげにかたられた罪は水に流してやっておくん....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
がると、この伝六様が承知しねえぞ」 「…………※」 「何をぱちくりやってるんだ。
無傷で赤ん坊が手にけえりゃ文句はねえはずだから、とっとと抱いてうしゃがれッ。まご....
「白蟻」より 著者:小栗虫太郎
塗《まみ》れになった片側を、十四郎が喜惣に当てたことで、喜惣はまたむきになって、
無傷のほうを自分のものに主張するのだった。そして、熱してきた仔鹿《かよ》の上へ、....
「三四郎」より 著者:夏目漱石
でみごとに引きちぎって、斜掛《はすか》けの胴を置き去りにして行ったのである。顔は
無傷である。若い女だ。 三四郎はその時の心持ちをいまだに覚えている。すぐ帰ろう....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
どがプラスに動いているらしい。 附近に四発落ちた。荻窪の中島工場(まだほとんど
無傷)を狙ったそれ弾か、荻窪駅を狙ったのか、それとも桃井第二国民学校を狙ったのか....
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
発の道を開いたことに対して、当然尊敬をうくべきである。彼らは幾世紀の批評を経て、
無傷のままわれわれの時代に至り、今もなお光栄を荷のうているというだけで、われわれ....
「血の文字」より 著者:黒岩涙香
に犯罪の現場の検査を初め、中にも此室の入口の戸に最も深く心を留めたり、戸の錠前は
無傷にして少しも外より無理に推開きたる如き痕無ければ是だけにて曲者が兎にも角にも....
「超人間X号」より 著者:海野十三
き》で焼ききられているので、動きだしはしなかったが、廊下にひっくりかえっていた、
無傷《むきず》の機械人間は、むくむくと起きあがりはじめたのである。 どこからか....
「死体の匂い」より 著者:田中貢太郎
沿うて坂路をのぼった。火に包まれていた砲兵工廠もこちらの方は焼けなかったと見えて
無傷の建物が聳えていたが、煉瓦塀は爆破したように砕けて崩れていた。坂をあがり詰め....
「ヒロシマの声」より 著者:豊島与志雄
まま感光していた。 この放射線は、生きのびた人々をも多数、所謂原爆症で殺した。
無傷な人々までが不思議な死に方をした。嘔気、頭痛、下痢、発熱……次で、脱毛、下痢....
「秘密の庭」より 著者:チェスタートンギルバート・キース
に、首を取上げてみた。頸部と前顎に滅多斬りにきりつけた痕があるだけで、顔面は大体
無傷であった。顔は鈍重で黄色く肉が落ちこんでいてしかもむくんでいた。鷹の嘴のよう....
「娘煙術師」より 著者:国枝史郎
でしっかりとつかみ、体当たりを喰らった遊び人は、横腹のあたりを両手で抱き、二人の
無傷の遊び人と一緒に、脛を月光にチラチラと見せて、右手のほうへ一散に、素ばしっこ....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
すべきものであるかを教えられたのです。…… ……私は田螺から人生哲学を、蟹から
無傷害主義を、そして蜻蛉の子からは進化|趨異の理法を学んで来ました。そして、わた....