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無数
「無数〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
無数の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「十本の針」より 著者:芥川竜之介
+2=4
2+2=4ということは真実である。しかし事実上|+《プラス》の間に
無数の因子のあることを認めなければならぬ。すなわちあらゆる問題はこの+のうちに含....
「浅草公園」より 著者:芥川竜之介
みせ》を見渡すようになる。ただし大提灯の下部だけは消え失せない。門の前に飛びかう
無数の鳩《はと》。
2
雷門《かみなりもん》から縦に見....
「疑惑」より 著者:芥川竜之介
に三層《さんぞう》の白壁《しらかべ》を畳みながら、その反《そ》り返った家根の空へ
無数の鴉《からす》をばら撒《ま》いている。――私はいつかうとうとと浅い眠に沈みな....
「影」より 著者:芥川竜之介
《かわ》した松の下には、しっとり砂に露の下りた、細い路が続いている。大空に澄んだ
無数の星も、その松の枝の重《かさ》なったここへは、滅多《めった》に光を落して来な....
「神神の微笑」より 著者:芥川竜之介
くんでしまった。この薄暗い内陣《ないじん》の中には、いつどこからはいって来たか、
無数の鶏が充満している、――それがあるいは空を飛んだり、あるいはそこここを駈けま....
「河童」より 著者:芥川竜之介
うちに菊版《きくばん》、四六版《しろくばん》、菊半裁版《きくはんさいばん》などの
無数の本になって出てくるのです。僕は瀑《たき》のように流れ落ちるいろいろの本をな....
「湖南の扇」より 著者:芥川竜之介
り越えた。続いて二人、五人、八人、――見る見る僕の目の下はのべつに桟橋へ飛び移る
無数の支那人に埋《うず》まってしまった。と思うと船はいつの間にかもう赤煉瓦の西洋....
「おぎん」より 著者:芥川竜之介
役人は勿論見物すら、この数分の間《あいだ》くらいひっそりとなったためしはない。
無数の眼はじっと瞬《またた》きもせず、三人の顔に注がれている。が、これは傷《いた....
「女」より 著者:芥川竜之介
、今度はその莟と枝との間に休みない往来を続けだした。と同時にまっ白な、光沢のある
無数の糸が、半ばその素枯《すが》れた莟をからんで、だんだん枝の先へまつわり出した....
「西郷隆盛」より 著者:芥川竜之介
んは当惑した。自分はどちらを信ずればよいのであろう。万人に正確だと認められている
無数の史料か、あるいは今見て来た魁偉《かいい》な老紳士か。前者を疑うのが自分の頭....
「少年」より 著者:芥川竜之介
しさを感じた。彼の愛する風景は大きい丹塗《にぬ》りの観音堂《かんのんどう》の前に
無数の鳩《はと》の飛ぶ浅草《あさくさ》である。あるいはまた高い時計台の下に鉄道馬....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
方則のもとに、絶えず循環しているのである。そう云うことを考えると、天上に散在する
無数の星にも多少の同情を禁じ得ない。いや、明滅する星の光は我我と同じ感情を表わし....
「俊寛」より 著者:芥川竜之介
にも憐《あわ》れに見えるかも知れぬ。が、広い洛中洛外《らくちゅうらくがい》、無量
無数の盲人どもに、充ち満ちた所を眺めたら、――有王《ありおう》。お前はどうすると....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
る急所がひとつしかない、中に入る入口がひとつしかないのかと思うと、また別の女には
無数の通路があって、種々様々な手管でものにすることができる。この最初のほうの女を....
「狂人日記」より 著者:秋田滋
と子供を生むことしか知らぬ醜い女とがいる。印度に行ってみよ。支那へも行ってみよ。
無数の生きものが、そこに生れ、生活し、死んでゆく。それらのものは、道のうえに踏み....