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無断
「無断〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
無断の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
発表した。 「地球防衛はわれら世界人類の義務であると共に権利である。地球外よりの
無断侵入者に対しては何の仮借するところがあろう。よろしく即時われらはその全武力を....
「深夜の市長」より 著者:海野十三
半は愚か十時になっても十時半になっても帰って来ないのである。彼は嘗て時間や約束を
無断で破ったことがなかった。ことに彼を訪ねてきたその人物が待っているのを知ってい....
「鍵から抜け出した女」より 著者:海野十三
丁度若い女の横顔をくりぬいたような形になっていた。そこがたいへん僕の気に入って、
無断で貰ってきたのだったが、その鍵だけは監視人の眼も胡魔化しおおせて、いまだに僕....
「赤耀館事件の真相」より 著者:海野十三
口の扉を乱暴に開くと、笛吹川画伯がぬからぬ顔を真正面に向けて入って来ました。 「
無断で入って来ちゃ困るじゃないか」と兄は唇をワナワナふるわせて呶鳴りました。 「....
「金属人間」より 著者:海野十三
せろというなら見せますが、あなたがたがこの室や標本室でやったように、室内の物品に
無断《むだん》で手をつけるのは困るのです。じつは第二研究室では、ぼくでさえ、非常....
「恐竜島」より 著者:海野十三
玉太郎が寝ている間は、ほとんどそばをはなれたことのないポチが、なぜ今夜にかぎつて
無断《むだん》で出かけてしまったんだろう。 「ポチ……。ポチ……」 玉太郎は、....
「宇宙戦隊」より 著者:海野十三
かん。それを知ったら、ミミ族はどんな手段をとっても、君たちをここからださないよ。
無断でいくのがよろしい」 さすがに望月大尉であった。ちゃんとなにもかも見とおし....
「空中漂流一週間」より 著者:海野十三
を探していましたが、その憲兵さんの話を聞くと、先月横浜沖に碇舶していた貨物船から
無断上陸をして逃げたソ連共産党の幹部スパイで、キンチャコフとかいう大物も交ってい....
「棺桶の花嫁」より 著者:海野十三
不貞しい面つきで、ノッソリ中へ入ってきた。 「き、君は何者だ。ここは僕の住居だ。
無断で入ってくるなんて、君は――」 「はッはッはッ、
無断で
無断でと仰有りますが、....
「古狢」より 著者:泉鏡花
何と、媼は頤をしゃくって、指二つで、目を弾いて、じろりと見上げたではないか。 「
無断で、いけませんでしたかね。」 外套氏は、やや妖変を感じながら、丁寧に云った....
「出奔」より 著者:伊藤野枝
るなどいうことは出来なくなってしまうのであった。そして思いはただいたずらに自分が
無断で出た後の家の混雑、父の当惑の様子、叔父や叔母達の散々に自分のことをいいのの....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
だ遊んで楽むんだあな。犬猫を殺すのも狩をするのも同一こッた。何、知れりゃ華族だ、
無断に品物を取って来た、代価は幾干だ、好な程払ってやるまでの事じゃあねえか。」 ....
「瘤」より 著者:犬田卯
れもコソ泥の現場――夜の白々明けに田圃の刈稲を失敬しているところや、山林の立木を
無断伐採しているところなどを、沼へ鴨打ちに出かける瘤のために発見されて「金一封」....
「画室談義」より 著者:上村松園
影に思わずハッとなり絵筆を止めさせられることがあります。 軒下の外縁を彼女らが
無断占拠するのはよいとして、それによって屋内の主人である私が時々おびやかされ制作....
「雪柳」より 著者:泉鏡花
ていそうだし、取残した簾の目から鬢櫛が落ちて来そうで、どうやら翠の帳、紅の閨を、
無断で通り抜ける気がして肩身が細い。 覗きはしないが、小窓、※子に透いて見える....