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「無生物〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

無生物の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
な首座の神様が――国が違えばこの神も一々違っているが――世界にありとあらゆる生物無生物を造り出した。その造り方は、その神の平生の仕事次第でいろいろであって、例え....
金魚撩乱」より 著者:岡本かの子
。殊に美しい恋妻を亡くした後の鼎造には何か瓢々とした気持ちが生れ、この生物にして無生物のような美しい生きもの金魚によけい興味を持ち出した。 「江戸時代には、金魚....
河明り」より 著者:岡本かの子
地を五体とし、山や水は糞尿であり、風は呼吸であり、火はその体温であり、一切の生物無生物は彼の生むところと説く、シバ神崇拝に類して精力を愛するこの原始の宗教が、コ....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
、熊城が踏む重い靴音に交って、リリンリリンと幽かに顫えるような音が伝わってくる。無生物である人形の歩み――まさに、魂の底までも凍てつけるような驚愕だった。しかし....
神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
「生命が多く活動する物、それが生物でございます。生命が少しく活動する物、それが無生物でございます。そうして人間は生物の中で、特に最も生命の活動が著しい物でござ....
神秘昆虫館」より 著者:国枝史郎
一つ所に静まっている。 普通の蝶のように驚き易く、その上もなく敏感かと思うと、無生物のように鈍感でもある。 「奇怪な存在」と云わざるを得ない。 「だがいったい....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
には、秘密の入り口があるのでございますよ」 「なんだって……」と、ジョヴァンニは無生物が生命を吹き込まれて飛び上がるように、急に振り返って叫んだ。「ラッパチーニ....
生活と一枚の宗教」より 著者:倉田百三
とは話が違いますが、とにかく自分がそのままに生きている。あらゆる人間が、あらゆる無生物と自分とを一つにして、いっしょになってゆこうという。そのなかで自分がどうい....
鵞湖仙人」より 著者:国枝史郎
間なのである。 のみならず勝れた人間になれば、草木山川の言葉をも――宇宙の生物無生物の言葉。それをさえ知ることが出来るのである。 そういう人間は此浮世に、極....
銀三十枚」より 著者:国枝史郎
であった。 「神とは一体何だろう?」 ユダはここから発足した。 「宇宙の生物と無生物とを、創造し支配する唯一の物! 猶太教ではこう説いている。そうしてイエスも....
人工心臓」より 著者:小酒井不木
然るに、第十八世紀の末にハラーという大生理学者があらわれ、生物にのみ特有で、無生物には見られない現象を指摘して、生気説を唱え出しますと、丁度そこへ大哲学者の....
審判」より 著者:カフカフランツ
ので、一人が倒されれば、全部がめちゃめちゃにされてしまうほどだった。ほとんどただ無生物だけが形づくりうるような統一だった。 街燈の下で、Kはしばしば、こんなに....
宝永噴火」より 著者:岡本かの子
ない冷たさがもどかしく思われた。自分は斯うも緊張して血を沸かしている。だのにあの無生物は永遠の理想を遂げたとでもいうように、白い雪の褶さえ折目正しく取り澄し切っ....
空中征服」より 著者:賀川豊彦
もないし、彼はまったく行詰りを感じた。 こんな行詰りを感じている時に彼はいつも無生物に慰めを乞う習慣を持っている。 彼は午後四時の退に、貧民窟にも帰らずに、....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
宙の万物は「草木国土悉皆成仏」(涅槃経は専らこの思想を説き明す)と言って、生物も無生物も、みな満足の状態になれる可能性があり、事実、刻一刻とその境地を目指して進....