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「無礙〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

無礙の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「尼提」より 著者:芥川竜之介
道《さんがいろくどう》の教主《きょうしゅ》、十方最勝《じっぽうさいしょう》、光明無礙《こうみょうむげ》、億々衆生平等引導《おくおくしゅじょうびょうどういんどう》....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
由はひとたびこの窮屈と二元とを経験して、後にくるものでなくてはならない。いわゆる無礙の生活とは障害にひとたびは身動きもできないほど不自由を意識した人が努力の後に....
「蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
て紹鴎《じょうおう》の賞美を受け、「糊つぼ」という一器の形を遺したと共に、作略｜無礙《むげ》の境界《きょうがい》に入っている風雅の骨髄を語っているものである。天....
「風流仏」より 著者:幸田露伴
去りも敢ざる不退転、耳に世界の音も無、腹に饑をも補わず自然と不惜身命の大勇猛には無礙無所畏、切屑払う熱き息、吹き掛け吹込む一念の誠を注ぐ眼の光り、凄まじきまで凝....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
な、一指たりとも力を現わすなよ、われと我が胸へ合わするこの合掌が、十方世界縦横｜無礙《むげ》、天下太平海陸安穏の護符だよ」 与八はそれを、なるほどと信じました....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
です。 その星の地位からして見ると、アルゴルの星の光が最も低く沈む時分、長浜の無礙智山《むげちざん》大通寺の寺の中へ、「お花さん狐」が一つ化けて現われました。....
「生活と一枚の宗教」より 著者:倉田百三
。これで何でも澄みきるということがない。不満とひっかかりと、残ったものがあって、無礙にならない。天理教祖が「胸のうちなるこの泥う早う出してもらいたい」といいまし....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
万象が映って一時に炳現すると観るのである。そこに一切法の縁起の無尽があり、事々の無礙がある。一々の事象に万象が含まって相交錯して、刹那の起滅に息づいているのであ....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
は不変じゃ」 「人の無いところ、法はござりませぬ。秘呪の極は、人と法と、融合して無礙《むげ》の境に入る時に、その神力を発しますが、その人心が――」 「ちがってし....
「九代目団十郎の首」より 著者:高村光太郎
の修練によるあらゆる顔面筋の自由な発達があった。すべてが分厚で、生きていて、円融無礙であった。 団十郎の顔は全体には面長である。横から見ると、後頭よりも顔面の....
「触覚の世界」より 著者:高村光太郎
いもの、当人自身でも左右し得ぬもの、中から育つより外仕方の無いもの、従って縦横｜無礙なもの、何にも無くして実存するもの、この名状し難い人間の裸を彫刻家は観破した....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
襖から袋戸や扁額までも寒月ずくめの寒月の間というのが出来た位である。寒月の放胆｜無礙な画風は先人椿岳の衣鉢を承けたので、寒月の画を鑑賞するものは更に椿岳に遡るべ....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
蝉脱して 享楽の自己を天の光明のうちに置いていたのに、 己は光の天使にも増して、無礙自在の力が 既に宇宙の脈のうちを流れ、 創造しつつ神の生を享けようと、 窃か....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
く、その腹部をまた、 じゅうである。 幽深｜見難し、甚大無量の、また、円満｜無礙の、謂うところのおぎろなき物、この霊妙音は何から来る。おそろしい截断刃はただ....
「春の大方山」より 著者:木暮理太郎
為に私等は東西を冠して呼ぶことにしていた。東毛無には既に同好の小倉君が登られて、無礙の眺望を恣にしたことを伝え聞いて居る。西毛無には未だ登った人が無いらしい。し....