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無神経
「無神経〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
無神経の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「愛撫」より 著者:梶井基次郎
な奴に頼まなくたっていいじゃないか。そして女というものの、そんなことにかけての、
無神経さや残酷さを、今|更《さら》のように憎み出した。しかしそれが外国で流行《は....
「耽溺」より 著者:岩野泡鳴
な行動に包んだ老独身者のおもかげだ。また一方はその性情が全く非古典的である上に、
無神経と思われるまでも心の荒んだ売女の姿だ。この二つが、まわり燈籠のように僕の心....
「三角形の恐怖」より 著者:海野十三
例の力なさそうな姿を門前にあらわすと、スタコラと白い路をすすみ出ましたが、どんな
無神経ものの眼にでも気がつかずにいない赤い三角形の蟇口はやすやすと細田氏の注視の....
「赤耀館事件の真相」より 著者:海野十三
関係があるのかネ?」 「判りきったことを聞くじゃないか。犯人も自分の画像がこんな
無神経な器械の中に、自記されていようとは思っていなかったろう」 「どこにか写真仕....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
ッパッと、真白な機関銃の煙が空中を流れた。わが偵察機は、容易に応射の気配もなく、
無神経に突入して行った。 真下の海上では、米軍の偵察艦隊が漸く陣形をかえ、戦闘....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
く、昼となく、我々を悩ませました。蝎に螫されると命を失うと云うので、虱や南京虫に
無神経の苦力らも、蝎と聞くと顔の色を変えました。 「新聞記者に危険はありませんか....
「怪星ガン」より 著者:海野十三
じさんはいいなあ。うらやましいなあ」 といったが、帆村は笑いもせず怒りもせず、
無神経な顔つきで、首を微動もさせなかった。 「それではこれから三名にでかけてもら....
「金属人間」より 著者:海野十三
まさかあなたがその下手人ではありますまいね」 検事のこのことばは、はじめてこの
無神経な冷血動物《れいけつどうぶつ》のような博士を、とびあがらせる力があった。 ....
「独本土上陸作戦」より 著者:海野十三
挨拶をしたのであった。 接伴委員長のカーボン卿は、金博士が、あまりにも空爆下に
無神経でありすぎるのに愕き、周章てて持薬のジキタリスの丸薬をおのが口中に放りこむ....
「転機」より 著者:伊藤野枝
その男は、この情ないような居村の跡に対しても、別段に何の感じもそそられないような
無神経な顔をして、ずっと前にこの土地の問題が世間にかれこれいわれた時のことなどを....
「影」より 著者:岡本綺堂
やかな人がどうして凄いのか、おれにゃあさっぱり呑み込めねぇ。 おつや おじさんは
無神経だから、なんにも感じないのよ。じれったいねぇ。 重兵衛 そう騒ぐな。まあ、....
「電信柱と妙な男」より 著者:小川未明
だめだ。河ぶちなんかいけない。道が悪くて、やぶがたくさんあって困る。おまえさんは
無神経も同然だからいいが、私は困る。」と、顔をしかめて不賛成をとなえだした。 ....
「公園の花と毒蛾」より 著者:小川未明
した。そして、頭をもたげて身のまわりをながめると、あちらの脊の高い強そうな草は、
無神経に、いつもと変わらず平気な顔つきをしているのでありました。 とこなつの花....
「風の寒い世の中へ」より 著者:小川未明
のお人形がどうなるかということは、考えつかなかったことでありました。 下女は、
無神経に、くずかごを外の大きなごみ箱のところへ持っていって、すっかりその箱の中へ....
「妖影」より 著者:大倉燁子
し」 お父さんは微笑して云った。 「私ですか? 私は至って呑気者ですよ。むしろ
無神経に近いかも知れません」 何云ってるんだ。と私は心で笑った。それを彼は直ぐ....