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「無神論者〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

無神論者の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
河童」より 著者:芥川竜之介
長老の言葉のうちに詩人のトックを思い出しました。詩人のトックは不幸にも僕のように無神論者です。僕は河童ではありませんから、生活教を知らなかったのも無理はありませ....
彼 第二」より 著者:芥川竜之介
れから彼女には情人《じょうじん》だろう。」 「うん、情人、……まだある。宗教上の無神論者、哲学上の物質主義者……」 夜更《よふ》けの往来は靄《もや》と云うより....
自叙伝」より 著者:大杉栄
のと信じていた。僕はこんな男がどうして社会主義に来たんだろうとさえ思った。そして無神論者らしい年とった男の冷笑の方にむしろ同感した。 この年とった男というのは....
令狐生冥夢録」より 著者:田中貢太郎
令狐※という儒者があった。非常な無神論者で、鬼神変化幽冥果報というようなことを口にする者があると、かたっぱしから....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
いて行った。 この話がたちまち拡まると、あらゆる国の紳士、学者、分別のある人、無神論者などという人びとが彼女の門前に市をなすように押しかけて来たので、しまいに....
日本文化私観」より 著者:坂口安吾
の新聞に彼の死去が報ぜられたのであった。コット先生はボルテール流のニヒリストで、無神論者であった。エレジヤの詩を最も愛し、好んでボルテールのエピグラムを学生に教....
秘密の庭」より 著者:チェスタートンギルバート・キース
せるほど巨大なもので、英米の諸新聞のいい噂の種となったものである。そのブレインが無神論者であるのか、モルモン宗徒であるのか、基督教信仰治療主義者であるのか、それ....
青玉の十字架」より 著者:チェスタートンギルバート・キース
も仕様のない生き物を吸い寄せたのに違いなかった。ヴァランタンは厳しいフランス流の無神論者であり、僧侶に対しては何の愛着も感じなかった。しかし、彼は彼等を憐んでは....
サレーダイン公爵の罪業」より 著者:チェスタートンギルバート・キース
悪になるばかりだろうと気がついた。サレーダインは仏蘭西流の共済組合員でかつ極端な無神論者である。坊主の説法に耳を貸すような男ではない。更に相手はと見れば、これは....
省察」より 著者:デカルトルネ
とか博学の士とかであるよりもむしろ多くは一知半解の徒であるのを慣わしといたします無神論者が、反対する心を棄てるように、それのみかは、おそらくすべての学識ある人々....
二都物語」より 著者:佐々木直次郎
聞きつけはしなかった。彼等が目を覚しているのではなかろうかと疑いを抱くだけでも、無神論者で叛逆者になるというのであったから、それはなおさらのことであったのだ。 ....
銀三十枚」より 著者:国枝史郎
。そうして今や私が呪う。憎むべき銀三十枚を! 人は信仰を奪われた時、一朝にして無神論者となる。 人は愛情を裏切られた時、一朝にして虚無思想家となる。 ユダ....
チェーホフ試論」より 著者:神西清
モラスな題材を話すのが常であった。ある日こんな話をして聞かせた。主人公は女教師。無神論者でダーウィンの崇拝家で、迷信は撲滅すべきものと確く信じている。ところが自....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
なかったこと、このことをあくまで私は主張します」 なお重ねて宣言する、彼は断じて無神論者でもなければ法王支持者でもない。ただひたすら神の救いの、ただ「救世主クリ....
ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
天賦と智慧だの、自然と霊だのとは信徒は云わない。 そんな話はひどく危険だから、無神論者を焚き殺すのだ。 自然と云う罪障と、霊と云う悪魔とが、 夫婦になって片羽....