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無策
「無策〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
無策の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「薄明」より 著者:太宰治
を掻《か》いて坐り、義妹の置いて行ったおにぎりを頬張《ほおば》った。まったく無能
無策である。しかし私は、馬鹿というのか、のんきというのか、自分たちの家族のこれか....
「戦争中止を望む」より 著者:伊丹万作
現在の日本は政治、軍事、生産ともに行き当りばったりであり、万事が無為
無策の一語に尽きる。 我々国民は、政府が勝利に対する強力なる意志と、周到なる計....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
には大危機が来るという話だが、その二ヶ月も前にこうして危機は到来して居り、政府は
無策無為。そして新円は、旧円六百億円を二百億円にくいとめたのも束の間にて、今や二....
「碧蹄館の戦」より 著者:菊池寛
いであった。 これに対する朝鮮軍の行動であるが、日本軍出動の報が入ると、申※の
無策を嘆じたと云う。折角頼みに思った二将が手もなく敗れた報が京城に達したから、上....
「小田原陣」より 著者:菊池寛
平親王と氏政の二人である。 子を見ること、父に如かず氏康の予言は適中して、凡庸
無策の氏政は遂に大勢を誤ったのである。即ち秀吉の実力を見そこなったのである。秀吉....
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
か。僕はもう少し支倉の旧悪の方を突ついて見よう。何と云って連れて来るんだい」 「
無策の策と云うか、当って砕けろと云うか、別に口実なんか拵えないでやって見よう。対....
「惜別」より 著者:太宰治
く収った様子で、津田氏は私の背中を、軍師、軍師、と言って叩いた。軍師も何も、私の
無策が意外に成功しただけの事なのである。 「僕はノオトを、いつも藤野先生に直して....
「女の手帖」より 著者:宮本百合子
との結果が中途で妙なことになるのを見抜いていやがっているのである。 農林大臣は
無策の極、米の専売を考えているという発表をしている。あの記事を尤もと思ってよんだ....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
列のこと、その他をもってする。そして再び革命が起こりかけてるというのか。僕は神の
無策に驚くのほかはない。神は絶えず事変の車軸に油をぬりなおさなければならなくなる....
「帝銀事件を論ず」より 著者:坂口安吾
も、その人格の高潔なる、まことに有難いことだけれど、しかし、政治は清貧を事とする
無策なものでは困るのである。たとえば、さきに餓死した判事のごとき人物が首相となり....
「ジロリの女」より 著者:坂口安吾
ようなものですよ。人間万事、そうこなくっちゃア、失礼ながら、ほかのことではテンデ
無策無能ですけど、その方面の御心痛については、いつなりと犬馬の労を致しますとも。....
「探偵小説を截る」より 著者:坂口安吾
問答がヴァン・ダインの探偵小説のほゞ三分の二を占めている。 この低脳ぶり、無能
無策の頭の悪さに立腹するどころか、これぞ探偵小説の本道などゝズイキしてお手本にし....
「戦争論」より 著者:坂口安吾
案するのは悪いことではないが、工夫と努力によって簡便安易な法を見出すのではなく、
無策の故に、又、努力と工夫がいらないために、安易簡便を利するのは、悪事である。無....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
に出しては気の毒であるが、彼は戦争は巧みで、政治に又、手腕があったが、生活上には
無策で、諸氏の足もとには遠く及ばなかった。 生活上の策などは、いくら巧妙でも、....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
を見上げた。
「そうだ。断の一字あるのみ」
「断の一字あるのみ」
英雄|胸膈非
無策《きょうかくさくなきにあらず》
当見《まさにみるべし》、赫々邦家新《かくかく....