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無視
「無視〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
無視の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「少年」より 著者:芥川竜之介
木の根もとにも出合った覚えはない。しかし父はどう云う訣《わけ》か、全然この差別を
無視している。……
「殺された蟻は死んでしまったのさ。」
「殺されたのは殺された....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
と呼ばれているらしい。これは勿論|独逸人《ドイツじん》の――或は全西洋人の用法を
無視した新例である。しかし全能なる「通用」はこの新例に生命を与えた。「門前雀羅を....
「或る女」より 著者:有島武郎
っかり者という評判を取り、家内では趣味の高いそして意志の弱い良人《おっと》を全く
無視して振る舞ったその母の最も深い隠れた弱点を、拇指《ぼし》と食指《しょくし》と....
「或る女」より 著者:有島武郎
なく葉子の胸にわだかまっていた。絵島丸の船室で倉地が見せてくれたような、何もかも
無視した、神のように狂暴な熱心――それを繰り返して行きたかった。
竹柴館《たけ....
「二つの道」より 著者:有島武郎
考する瞬間、行為する瞬間に、立ち現われた明確な現象で、人力をもってしてはとうてい
無視することのできない、深奥な残酷な実在である。
七
我らはしばしば悲壮な....
「広津氏に答う」より 著者:有島武郎
の上にかかる普遍的な要素は、多いか少ないかの程度において存在している。それを私は
無視しているものではない。それはあまりに明白な事実であるがゆえに、問題にしなかっ....
「星座」より 著者:有島武郎
顔や、襟足や、手足が、今までにもある感じを与えられていないことはなかったが、すぐ
無視することのできたそれらのものが……柿江は本当に恐ろしくなってきた。……全身は....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
のだ。怒った自然の前には、人間は塵ひとひらにも及ばない。人間などという存在は全く
無視されている。それにも係わらず君たちは頑固に自分たちの存在を主張した。雪も風も....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
は思わない。知る事と考える事との間には埋め得ない大きな溝がある。人はよくこの溝を
無視して、考えることによって知ることに達しようとはしないだろうか。私はその幻覚に....
「聖書」より 著者:生田春月
書を手に取上げて、「その精神は今日此中に生きているじゃないか。いくら圧迫されても
無視されてもいいから、本当の詩を書かなくちゃいけない」と云ってまたそれを下に置い....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
に運用したのが不世出の軍略家ナポレオンであります。即ちナポレオンは当時の用兵術を
無視して、要点に兵力を集めて敵線を突破し、突破が成功すれば逃げる敵をどこまでも追....
「世界怪談名作集」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
と言うよりはむしろ小枝に似たある不格好な細長い物体の上に、一人の――まるで形式を
無視した、醜い盲人が斜めに身を支えている。その人物たるや、まったく歪んだ、なにか....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
究とのあるを全く知らず、先入が主となるので、井底の蛙の如き陋見から心霊現象を或は
無視し或は冷笑するのは気の毒千万である。淺野先生が二十余年に亘る研究の結果の数種....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
。故に死刑ほど愚なる、そして野蛮なるものはない。死後の生活状態、死後の向上進歩を
無視するのは野蛮である。未発達の怒れる魂を、肉体の檻から引き出して、自由自在に暴....
「浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
産、石炭産業の労働者のストライキ権に制限を加えるがごときは、労働者の基本的人権を
無視したものにして、逆コースもはなはだしいものといわなければなりません。また、農....