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無計画
「無計画〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
無計画の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「秘密の風景画」より 著者:佐左木俊郎
ェの入り口に眼を据《す》えていた。そこで姉の帰るのを待っていようという気持ちが、
無計画ながら伸子のなかには動いていた。 「電車が無くなるじゃないか。」 和服の....
「海に生くる人々」より 著者:葉山嘉樹
クには移れない。これは、労働者の発作的の痙攣《けいれん》だ。ストライクは発作的に
無計画に起これば、必ず失敗するものだ。しかし、これでも、事によるとほんとうのスト....
「戦争中止を望む」より 著者:伊丹万作
くれるならばいかなる困苦にも堪え得るものであるが、現実においてあらゆる事態がその
無計画無能力を暴露しているにもかかわらずただ口頭のみにおいて空疎な強がりを宣伝し....
「播州平野」より 著者:宮本百合子
用を一息に圧し潰し、朝鮮人夫のトロッコで、赤土を堤ともり上げ、砂利をぶちまいた。
無計画な伐採、根っこほり、もう何年もなげやりのままの地方治水工事は、僅か数日の豪....
「鴎外・漱石・藤村など」より 著者:宮本百合子
品であることに異議ない。七年間の労作に堪ゆる人間が、枯淡であろうとも思わないし、
無計画であるとも思わない。同じ十月の『文芸』に中村光夫氏が短い藤村研究「藤村氏の....
「新しい卒業生の皆さんへ」より 著者:宮本百合子
した。ヨーロッパから最近帰って来たある日本人が、今日の日本をみて、みんなの生活が
無計画で、食えないといいながらたかいタバコをプカプカふかしている、政府はから約束....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
穂をよりわけ締めつけるだけでよかったのである。 それゆえ、私が成り行きしだいに
無計画にジャン・クリストフの中にふみこんだと想像する、浅見な批評家の説が、いかに....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
る。さればこそ不馴れな仕事を、中途で止めもせずに、一応はその責を果しはした。ただ
無計画に筆をつけはじめ、勢いに駆られてめくら滅法に書き了せたというに過ぎない。終....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
を窮地に陥れて苦労をしてみるのも面白いではないか、という意見が出、更にそれが、「
無計画の計画」という大沢の哲学めいた言葉にまで発展して、翌日から、さっそくそれを....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
恭一や大沢といっしょに筑後川の上流をさまよって以来、彼の心を支配しがちであった「
無計画の計画」とか、「摂理」とかいう言葉を思い出していたのである。 彼はまた、....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
。何というあくどさだ。いや、何というけちくささだ。自分はかつて白鳥会時代には、「
無計画の計画」とか、「摂理」とかいう言葉を自分の心のよりどころにして、明るく人生....
「戦争責任者の問題」より 著者:伊丹万作
であつたということはいつたい何を意味するのであろうか。 いうまでもなく、これは
無計画な癲狂戦争の必然の結果として、国民同士が相互に苦しめ合うことなしには生きて....
「特攻隊に捧ぐ」より 著者:坂口安吾
ケタの違う工業力でまともに戦える筈はないので、追いつめられて窮余の策でやるような
無計画なことをせず、戦争の始めから、航空工業を特攻専門にきりかえ、重爆などは作ら....
「二葉亭追録」より 著者:内田魯庵
ンナに早く革命が開幕されて筋書通りに、トいうよりはむしろ筋書も何にもなくて無準備
無計画で初めたのが勢いに引摺られてトントン拍子にバタバタ片附いてしまおうとは誰だ....
「俳優への手紙」より 著者:三好十郎
の責任と自信とからくる全く見離されたルンペンの頭が描くあれやこれやの物への無反省
無計画の追随とが有るだけであった。これも言えとならば、実際の実例をあげて証拠立て....