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無謀
「無謀〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
無謀の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「妖婆」より 著者:芥川竜之介
よ、友達甲斐に離してくれ給えったら。」「君はお敏さんの事を忘れたのか。君がそんな
無謀な事をしたら、あの人はどうするんだ。」――二人がこう揉《も》み合っている間に....
「或る女」より 著者:有島武郎
ったの? とうとうお話にお見えにならなかったのね」
木村を前に置きながら、この
無謀とさえ見える言葉を遠慮|会釈《えしゃく》もなくいい出すのには、さすがの事務長....
「デンマルク国の話」より 著者:内村鑑三
に灑《そそ》ぐを得ばそれでじきに沃土《よきつち》となるのであります。しかし人間の
無謀と怠慢とになりし沙漠はこれを恢復するにもっとも難いものであります。しかしてユ....
「演技指導論草案」より 著者:伊丹万作
いるためだといっていい。したがって録音部の注文で無反省に俳優に声を張らせるくらい
無謀な破壊はない。 我々はいかなる場合にも機械が人間に奉仕すべきで、人間が機械....
「耽溺」より 著者:岩野泡鳴
裏窓の壁に当ってはね返り、ごろごろとはしご段を転げ落ちた。迷い鳥にしてはあまりに
無謀過ぎ、あまりに重みがあり過ぎたようだ。 ぎょッとしたが、僕はすぐおもて窓を....
「海底大陸」より 著者:海野十三
文だった。その文面は走り書きで、次ぎのように書いてあった。 「フタタビ警告スル。
無謀ナルコトヲヤメヨ。タッテヤルトイウナラ、余ハ世界人類ノ不幸ヲ救ウタメ、カワッ....
「海底都市」より 著者:海野十三
いか。――そうだ、僕はこのことを、これから真剣になって研究しよう) 僕がこんな
無謀《むぼう》に近いことを思いたったのを、諸君はあざ笑わないことと思う。ぺこぺこ....
「恐竜島」より 著者:海野十三
玉太郎は胸があつくなった。こんな少女が恐竜島の探検についてくるなんて、なんという
無謀《むぼう》なことかと思った。 「子供は、ここへおいておくんだな。恐竜は子供の....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
――「俺はこの、飛行島を、自分の力でもって占領することにきめた!」 なんという
無謀な、そして大胆な決心であろう。 飛行島をモーター・ボートとすれば、その舷を....
「瘤」より 著者:犬田卯
黙っちゃいめえで……」 村民は依然として蔭では言うものの、公然とこの案に対して
無謀を叫ぶものもなかったのである。いや、大いにやってもらって、教育上、ないし児童....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
でる読者に対して一足飛びにツルゲーネフの鑑賞を要求するは豚に真珠を投げるに等しい
無謀であって、大抵な読者は最初の五、六行から消化し切れないで降参してしまった。こ....
「二葉亭追録」より 著者:内田魯庵
ていなかった。かえってこういう空想を直ちに実現しようと猛進する革命党や無政府党の
無謀無考慮無|経綸を馬鹿にし切っていた。露都へ行く前から露国の内政や社会の状勢に....
「四十年前」より 著者:内田魯庵
ら持ち伝えた山を拓いて新らしい果樹園を造ろうとしたようなもので、その策は必ずしも
無謀浅慮ではなかったが、ただ短兵急に功を急いで一時に根こそぎ老木を伐採したために....
「私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
みえ畑仕事から帰ると目から火の出るほどしかられた。母として丹精して育てたわが子の
無謀が許せなかったのだろうが、私は恐れをなして外に逃げ、後で家に帰っても俵の中に....
「私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
取戻したようにわが身を振返り、将来を考えた。朝鮮、満州、中国にわたる流浪の生活は
無謀というより、むちゃくちゃであり、思い返せばわれながらぞっとする。それにこの異....