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然ば
「然ば〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
然ばの前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「影」より 著者:芥川竜之介
る事は、すぐにそのノッブが教えてくれた。
すると今度は櫛《くし》かピンかが、突
然ばたりと落ちる音が聞えた。しかしそれを拾い上げる音は、いくら耳を澄ましていても....
「小田原陣」より 著者:菊池寛
じ、連歌をなし、音しづかなる所もあり。笛|鼓をうちならし乱舞に興ずる陣所もあり。
然ば一生涯を送るとも、かつて退屈の気あるべからず」と『北条五代記』にあるから、此....
「旅愁」より 著者:横光利一
ンを中心に手管の巧妙な遊蕩児の伯爵や男爵の酒の飲み振りの場がつづいた。そのとき突
然ばったりマルグリットが倒れた。人人が追って来る。それを片手の手巾で追い散らし、....
「蜂が団子をこしらえる話」より 著者:寺田寅彦
そしてわれわれがわずかばかりな文明に自負し、万象を征服したような心持になって、天
然ばかりか同胞とその魂の上にも自分勝手な箸を持って行くような事をあえてする、それ....
「四十八人目」より 著者:森田草平
、功の浅深これ有べからず候。上野介殿|印揚候者も、警固一通の者も同前たるべく候。
然ば組合働役好申すまじく候。もっとも先後の争致すべからず候。一味合体いかようの働....
「光は影を」より 著者:岸田国士
んよ。一日を、一生涯にしてもおんなじことです。小萩さんとは、まつたく、最初から偶
然ばかりでつながつているようなもんですから……」 京野等志は、おそらくこういう....
「彼等流浪す」より 著者:小川未明
あったにちがいない。 流浪漂泊の詩人が、郷土に対して、愛着を感じたのは、たゞ自
然ばかりでなく、また人間に於てゞもある。真実を求めて、美を求めて、はてしない旅に....
「野草雑記・野鳥雑記」より 著者:柳田国男
漢名の剖葦もあの鳴声の物騒がしく、葦を裂く音のようだという形容らしいから、もし偶
然ばらばちょっとおもしろい内外の一致だと言ってよいけれども、私にはどうやらそれ等....