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然るを
「然るを〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
然るをの前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「碧蹄館の戦」より 著者:菊池寛
定まりて滞りあるまじく、朝鮮人安堵して日本に帰順し、明を征伐せんこと安かるべし。
然るを加藤小西|若き大将なれば血気の勇のみにて、仕置一様ならず、朝鮮の人民日本の....
「近時政論考」より 著者:陸羯南
なり、ゆえに日本もこの大勢に応じて東洋的政体を変改すべし」と。国民論派もまたその
然るを知る。しかれどもかかる流行的理論を趁いて軽々しく政体その他の変改を主張する....
「菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
勘定を何うする、勘定をよ、前に親娘連れで昇った立派な侍が二階に居るじゃアないか、
然るを女を詫によこすてえ次第があるかえ、其の廉を押したら宜かろう、勘定を何うする....
「残されたる江戸」より 著者:柴田流星
ぐに十年の知己となった如く、互いに弥次り弥次られ、その騒ぎったら一通りではない。
然るをこの花火、玉屋は火を過って遂にその株を失い、今では鍵屋が独り占めながら、揚....
「怪談牡丹灯籠」より 著者:三遊亭円朝
を直して呉れろとの頼みの状だ、今夜は熱くて寝られないから、釣道具を直しに参った、
然るを手前から疑念を掛けられ、悪名を附けられ、甚だ迷惑致す、貴様は如何致す積りか....
「松の操美人の生埋」より 著者:三遊亭円朝
弁をはア願えます。 武「勘弁相成らん、それだから前に其の方のとは違うと云うのだ、
然るを強て強情を申し張り、殊に命より荷物が大切だ、切られても構わんというから※め....
「女大学評論」より 著者:福沢諭吉
して神ならぬ身に時としては犯さるゝこともある可し。固《もと》より本人の罪に非ず。
然るを婦人が不幸にして斯《かか》る悪疾に罹るの故を以て離縁とは何事ぞ。夫にして仮....
「学問の独立」より 著者:福沢諭吉
持続すべきはずなりしに、学校組織の不完全なると学者輩の無気力なるとにより、ついに
然るを得ずして、見るに忍びざるの醜体を呈し、維新の後、ようやく文部省の設立に逢う....
「政事と教育と分離すべし」より 著者:福沢諭吉
ランダ》なり、また瑞西《スイス》なり、政事は政事にして教育は教育なり。その政事の
然るを見て、教育法もまた然らんと思い、はなはだしきは数十百年を目的にする教育をも....
「文明教育論」より 著者:福沢諭吉
知るべからず。ただその物名のみにても、ことごとくこれを知る者は世にあるべからず。
然るをいわんや、その者の性質をや。ことごとくこれを教えんとするも、とても人力にか....
「三国志」より 著者:吉川英治
軍粮総司たり。この人、三代があいだ呉に仕え、忠節の功臣たること、世みな知る。――
然るを、つい数日前、寸言、周都督に逆らえりとて、諸大将のまっただ中にていたく面罵....
「山の人生」より 著者:柳田国男
労無くして獲物多きことを悦び、それよりは日毎に団飯を包み行きて獣に換へ帰りたり。
然るを隣なる猟師之を怪み、窃に窺ひ置きて、深夜に彼に先だち行きて待つに、思はず例....