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「然る後〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

然る後の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
。それ故に椿岳の画を見るには先ずその生活を知らねばならないので、その生活を知って然る後に初めてその画の真趣を理解する事が出来る。椿岳の画の妙味はその畸行と照応し....
レモンの花の咲く丘へ」より 著者:国枝史郎
女子 紫の袍、桂の冠、銀の竪琴の人。(とすすり泣く) 公子 (暫時手を胸に組み、然る後に女子を見る。憤然と)――お聞き下さい! 女子 はい! 公子 私は決心致し....
油絵新技法」より 著者:小出楢重
に渡る勇者がある。しかしながら石橋でさえも叩いて置く方が間違いはないようである。然る後、渡る事だけは決して忘れてはならない。 私は、以上述べた処の素描、及び人....
大切な雰囲気」より 著者:小出楢重
世界へばかり志願していたように見える。 猫を私は愛するが、彼は食べて寝て起きて然る後私の手先の運動に対してふざけて遊ぶ。私はその間、猫とともに笑っていることが....
楢重雑筆」より 著者:小出楢重
面への配置の方法が問題である。先ず初学者としては此方法によって、画面の構図を定め然る後はただ写実であると思う。 それ以上初学者が構図ばかりを気にかけ、構図の為....
めでたき風景」より 著者:小出楢重
をつけ、各部屋への通路には勿論入口を設け、窓を作り、空気の流通もよくしてやった。然る後、私は大切の蟋蟀を悉くそのビルディングの中へ収容して見た。すると二階で髭を....
遺伝」より 著者:小酒井不木
居りました。 あとで、事情をきいて見ると、その夜、彼女は剃刀で私の咽喉をきり、然る後自分の頸動脈をきって自殺を遂げたそうです。その左の手には私が書いて与えた刑....
印象」より 著者:小酒井不木
ある女が良人に復讐するために、夜毎に街へ出て春を売り、それによって黴毒に感染し、然る後良人にうつそうとしたという例が挙げてありますが、かような復讐方法は、下賤な....
闘争」より 著者:小酒井不木
そも/\誰だろう。先ず他人の遺書の文句をうつした遺書を書かせて、死骸を埋葬させ、然る後、同一筆蹟の投書を警察へ送って再鑑定を行わせ、自殺であることを確証せしめて....
「マリー・ロオジェ事件」の研究」より 著者:小酒井不木
当然の順序であることを述べ各新聞紙から、議論を組み立てるに必要な記事を抜粋して、然る後、それを基として更に明快な推理に移って行く手際は、実に巧妙を極めている。 ....
恋愛曲線」より 著者:小酒井不木
した時機を見はからって、メスと鋏とを以て、胸壁の心臓部を出来るだけ広く切り取り、然る後心臓嚢を切り開くと、そこに、盛んに活動しつゝある心臓があらわれる。胸中深く....
漱石氏と私」より 著者:高浜虚子
問題に候。『帝国文学』は十五日までに草稿が入用のよし。実は『帝文』をさきへ書いて然る後「猫」に及ぶ量見の処、此方が未だ腹案がまとまらず、どれをかこうか、あれにし....
新釈諸国噺」より 著者:太宰治
。おかみの慈悲に感じ、今夜、人目を避けて徳兵衛の家の前にかの百両の金子を捨てよ。然る後は、当人の心次第、恥を知る者ならば都から去れ。おかみに於いては、とやかくの....
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
鳴る。高砂だ。謡も鼓もあまり上手とも思われぬが、毎日午後の四時に粥二椀を食って、然る後高砂一番を謡い、日が暮るゝと灌水して床に入るのが、翁の常例だそうな。 夕....
現代哲学講話」より 著者:戸坂潤
立てられる。訂正されたそうしたヘーゲル自然哲学だけが、現在の自然科学に仕えそして然る後に之を指導することの出来る唯一の自然哲学となるだろう。 吾々は最後に、自....