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「然れば〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

然ればの前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
聖書の読方」より 著者:内村鑑三
|施済は隠れて為すべきである、右の手の為すことを左の手に知らしむべからずである、然れば隠れたるに鑒たまう神は天使と天の万軍との前に顕明に報い給うべしとのことであ....
名人長二」より 著者:三遊亭円朝
道を失った者で、半右衞門がこれを知ったなら、妻とは致して置かんに相違ありません、然れば既に半右衞門の妻では無く、離縁したも同じ事で、離縁した婦は仮令無瑕でも、長....
パウロの混乱」より 著者:太宰治
いたまう、「わが恩恵なんじに足れり。わが能力は、弱きうちに全うせらるればなり。」然ればキリストの能力の我を庇わんために、寧ろ大いに喜びて我が微弱を誇らん。この故....
残されたる江戸」より 著者:柴田流星
、永代から千住までの六大橋に近い所でも、態々まわり路して渡し船に志すが尠くない。然ればこそ隅田川上下の流れを横切って十四の箇所を徂徠している数々の渡し船も、それ....
堺事件」より 著者:森鴎外
され、士分の取扱を受けた。次いでフランス人が助命を申し出たので、死を宥められた。然れば無罪にして士分の取扱をも受くべき筈である。それを何故に流刑に処せられるか、....
松の操美人の生埋」より 著者:三遊亭円朝
ますから」 山三郎は読みかけた後をだん/\見ますと、其の文面に 以手紙申上候|然れば先刻大津銚子屋に於て御面会の折柄何等の遺恨候てか満座の中にて存外の御過言其....
万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
訓をなして、山城の稲荷山の荷田の家に問に、全く古大人の訓に均しといひおこせたり。然れば惜むべきを、ひめ隠しおかば、荷田大人の功も徒に成なんと、我友皆いへればしる....
夏目漱石論」より 著者:森鴎外
君が今の地位は、彼の地位としては、低きに過ぎても高きに過ぎないことは明白である。然れば今の地位に漱石君がすわるには、何の政策を弄するにも及ばなかったと信ずる。 ....
私本太平記」より 著者:吉川英治
は疑いない。 けれど、いかに正成の“断橋ノ計”が、よくその功を奏したとしても、然れば、五千余騎の兵共、残り少なに討ちなされて、みな這々、京へさしてぞ、逃げ返り....