焼け土[語句情報] » 焼け土

「焼け土〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

焼け土の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
である。 しかもそれがベタ一面にあるわけではない。震災後まだ草も生え込み得ない焼け土の空地が到る処にあって、甚だしきに到っては、震災当時この辺に漲っていた死骸....
忘れえぬ人々」より 著者:国木田独歩
て白くなっていたがそのほかは満山ほとんど雪を見ないで、ただ枯れ草白く風にそよぎ、焼け土のあるいは赤きあるいは黒きが旧噴火口の名残をかしこここに止めて断崖をなし、....
一坪館」より 著者:海野十三
まだ誰も店をひらいていないじゃないか」 源一は、今日から彼の所有となった一坪の焼け土の上に立って、あたりをぐるっと見まわした。目のとどくかぎり、どこもここも焼....
棺桶の花嫁」より 著者:海野十三
をどう工夫したものかすこしも破れてみえないように、うまくはき直していた。 杜は焼け土の上を履んで、丸の内有楽町にあった会社を探した。 すると不幸なことに、会....
鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
か――。 こう有村は考えたのであった。 そして、それを実行するために、四人は焼け土を踏んで剣山へ急ぐのだった。 鼬のような鋭さをして、今朝、塀裏町の横丁を....
雲霧閻魔帳」より 著者:吉川英治
わうん――と自身を破壊して、炎と猛炎が、割れた口から、一丈も噴騰した。 火と、焼け土とが、滝となって、ざっと落ちてきた。――屋根の上の外記が、死を決して、雲霧....