焼け石[語句情報] » 焼け石

「焼け石〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

焼け石の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
夜明け前」より 著者:島崎藤村
落葉松の山林の多い浅間山腹がいかに郷里の方の谿と相違するかを聞かされた。曠野と、焼け石と、砂と、烈風と、土地の事情に精通した名主の話は尽きるということを知らなか....
踊る地平線」より 著者:谷譲次
に手をかけ合って今日の闘牛行に加わっているのだ。 低い太陽の真下に、アルカラの焼け石道を踏んでぎっしり詰めかけてゆく真摯な闘牛行の人々! 銀行員はペンを捨て....
」より 著者:佐左木俊郎
、雀が餌を運ぶようにして、三十銭五十銭と持って帰るのであったが、その端金はまるで焼け石へじゅうじゅうと水を滴らすようなものであった。 「お母あ! 俺が日傭で取っ....
巷説享保図絵」より 著者:林不忘
から、骨だ。若松屋惣七も、許す限りの才覚をして、江戸から応援したのだが、むだだ。焼け石に水というやつだ。 諸費《ものいり》はかさむいっぽうで、こうなると、第一....
三国志」より 著者:吉川英治
台の址、水あれば朱欄の橋や水亭の玉池があった蹟である。 官衙も民家も、すべて、焼け石と材木を草の中に余しているだけだった。秋も暮れて、もう冬に近いこの蕭々たる....
日本の伝説」より 著者:柳田国男
としたので、長者は大いに怒って、何百人の下男人夫を指図して、その池の中へあまたの焼け石を投げ込ませると、池の主は一眼を傷ついて、逃げて鯨の池にひき移ってしまいま....