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「焼失〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

焼失の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
発表で、帝都に関しては「三月十日は不幸にして風が余りに強かったため、同日だけでも焼失戸数や火災による死傷者数は相当にのぼった」こと「大部分焼失した区域は、浅草、....
金魚撩乱」より 著者:岡本かの子
それに関西地方から移入が出来るので、金魚そのものには不自由しなかったが、金魚桶の焼失は大打撃であった。持ち合せているものはこれを仲間に分配し、人を諸方に出して急....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
とわたしとが代るがわるに答礼に行かなければならなかった。市内の電車は車台の多数を焼失したので、運転系統がいろいろに変更して、以前ならば一直線にゆかれたところも、....
灰燼十万巻」より 著者:内田魯庵
は、残念ながら猶だ/\当分の中は外国書籍のお庇を蒙らねばならない。此種の美術書の焼失は金銭の問題では無い。金子さえ出したら絶対に買えないものは無いだろうが、一冊....
火薬船」より 著者:海野十三
たちの陰謀のそばつえを食ったサイゴン港こそ、悲惨の極であった。沈没艦船三十九隻、焼失家屋五百八十余戸、死者三千人、負傷者は数しれず、硝子の破片で眼がみえなくなっ....
母への追慕」より 著者:上村松園
てしまった。 母は家財や着物の焼けたのは少しも惜しがらず、私の絵に関した品々の焼失をいたく惜しんでくれた。 「着物や家の道具は働いてお金を出せば戻るが、絵の品....
亡び行く江戸趣味」より 著者:淡島寒月
界の各地から蒐集した再び得がたい三千有余の珍らしい玩具や、江戸の貴重な資料を全部焼失したが、別して惜しいとは思わない。虚心坦懐、去るものを追わず、来るものは拒ま....
神経」より 著者:織田作之助
心斎橋筋、戎橋筋、道頓堀、千日前界隈をひっくるめていう。 その南が一夜のうちに焼失してしまったことで、「亡びしものはなつかしきかな」という若山牧水流の感傷に陥....
坑鬼」より 著者:大阪圭吉
から放したか、係長は真ッ先にそれを計算した。続いて発火坑の内部で、何|噸の石炭が焼失してしまったか、しかしこれは未知数だ。現場の検査にまたない限り、恐らく概算も....
八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
日記抄』であって、天保二年の分を全冊転印されたのが和田万吉氏の『馬琴日記』(原本焼失)である。 饗庭氏の抄録本もしくは和田氏の校訂本によって馬琴の日記を読んだ....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
女寅、四代目片岡市蔵などもそれぞれの役割を勤めていた。 先年の震災で日記全部を焼失してしまったので、確かなことは思い出せないが、なんでも暮の二十七、八日頃と記....
はなしの話」より 著者:岡本綺堂
いるので、私たちは喜んでそこに一月ほどを送った。 先年の震災で当時の陣中日記を焼失してしまったので、正確にその日をいい得ないが、なんでも九月の二十日前後とおぼ....
十番雑記」より 著者:岡本綺堂
妻とわたしとが代る代るに答礼に行かなければならなかった。市内の電車は車台の多数を焼失したので、運転系統が色々に変更して、以前ならば一直線にゆかれたところも、今で....
昔尊く」より 著者:上村松園
ったのでした。だが、結局そう申しましたわけで、家は半焼、私のそれらの物はすっかり焼失し、残ったものと言えば、商売のお茶々の壺ぐらいというさまでした。取り出そうに....
私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
るので、まんざら悪い名とは思っていない。 大正十二年の関東大震災では本社工場を焼失したが、その苦境の中で日本製紙を合併、それが一つの契機となって、東京電気との....