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「煌く〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

煌くの前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
地球盗難」より 著者:海野十三
面の硝子にうつっていた博士の顔が、雨のように流れだしたかと思うと、チカチカチカと煌くなり、まるで映写中のフィルムが切れたときのように、博士の顔がパッと消えて、あ....
月世界探険記」より 著者:海野十三
歩きにくい砂地とに悩みながら、三十分ほども歩いたが、そのとき、前方からキラキラと煌くものがこっちへ近づいて来るのを発見した。 「あッ、誰かこっちへ来る。月の世界....
原爆詩集」より 著者:峠三吉
地上から 煙をはねのけ 歯がみし おどりあがり 合体して 黒い あかい 蒼い炎は煌く火の粉を吹き散らしながら いまや全市のうえに 立ちあがった。 藻のように ゆ....
太十と其犬」より 著者:長塚節
する玻璃の粉末の如く空間に漲って電光に輝く。熾烈な日光が更に其大玻璃器の破れ目に煌くかと想う白熱の電光が止まず閃いて、雷は鳴りに鳴って雨は降りに降った。そうして....
明治美人伝」より 著者:長谷川時雨
面|玲瓏《れいろう》の玉芙蓉峰《ぎょくふようほう》を持ち、桜咲く旭日《あさひ》の煌く国とよぶにふさわしく、『竹取物語』などの生れるのもことわりと思うのであった。....
伊太利亜の古陶」より 著者:宮本百合子
の前に立った。瞬間を惜む彼の瞥見に、疑問のジョルジョの皿は更にまじまじと、底深く煌く紅玉色の閃光で瞬きかえした。 四 自動車は、ヘッド・ライト....
小景」より 著者:宮本百合子
が、中に「私の奇麗な花を買って頂戴な」と云う歌謡があった。 きらきら瓦斯燈の煌く下に 小さい娘が 哀れな声で 私の奇麗な花を買って頂戴な と 呼....
道標」より 著者:宮本百合子
店だった。カフェーよりも間口がひろびろとしていて、そのかわり奥のあさい店は三方に煌く鏡の上に賑やかな店内の光景を映している。 一隅にテーブルを見つけてかけた伸....
南路」より 著者:宮本百合子
現されるのだろう。 闇をついて駛る列車の、明るい車室にカタカタ、カタカタ揺れ、煌く窓硝子を眺め、自分は、思わずその中に写っている良人の顔を見つめた。 同じ汽....
古き小画」より 著者:宮本百合子
は別な方から、小刻な※で出て来た。ルスタムは、二三遍、馬の背で調子よく揺れる兜の煌く頂が、見えたり隠れたりするのを追った。けれどもふと、一つ向きが更わると、その....