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「煥発〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

煥発の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
り》に凱歌を奏し国民の歓喜何ものか之《これ》に若《し》かん曩《さき》に宣戦の大詔煥発《たいしょうかんぱつ》せらるるや義勇公に奉じたる将士は久しく万里の異境に在《....
十二支考」より 著者:南方熊楠
で飛び上がるを飛馬が地上へ蹴戻した、蹄の跡より噴泉出でその水を飲む人文才たちまち煥発《かんぱつ》す、その泉を馬泉《ヒッポクレネ》というと。インドにも『リグヴェダ....
歴史の落穂」より 著者:宮本百合子
、何と興味ある事実であろう。また、「虞美人草」「三四郎」などの中に、いわゆる才気煥発で、美しくもあり、当時にあって外国語の小説などを読む女を、それとは反対に自然....
「或る女」についてのノート」より 著者:宮本百合子
かったこと。それは、日清戦争前後のロマンティックな文学的雰囲気に触れ、非常に才気煥発で敏感な葉子にあっても、やはり環境的にもたらされてそこから脱ける意力ははぐく....
山の彼方は」より 著者:宮本百合子
させてゆく因子となっている。 清少納言という人は当時の女流の文筆家の中でも才気煥発な、直感の鋭い才媛であったことは枕草子のあらゆる描写の鮮明さ、独自な着眼点な....
キュリー夫人」より 著者:宮本百合子
こもった灰色の目と、特徴のある表情的な口もとの様子などで、いかにも人目を引く才気煥発な教養高い十九歳の家庭教師となった時、そのZ家の長男カジミールとの間に結ばれ....
雪たたき」より 著者:幸田露伴
え造られたものだった。畳に置かれた白々とした紙の上に、小さな宝玩は其の貴い輝きを煥発した。女は其前に平伏していた。 「チュッ、チュッ、チュ、チュ」 雀の声が一....
丹下左膳」より 著者:林不忘
の明りに照らしだされた蒼白い額に観相《かんそう》に長じている忠相は、非凡の気魂、煥発《かんぱつ》の才、雲のごとくただようものをみたのである。 これは、一人傑。....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
噂をきいたとき、まさかと思った。久世隆光は時々女主人の食卓にまねかれていた。才気煥発の談論と、一座の空気とピッタリした親しさ。けれどもそれは久世隆光に限ったこと....
貞操問答」より 著者:菊池寛
しい場所を、確かめておく必要があるじゃありませんか。」 さすがの夫人も、才気|煥発、恐ろしい者知らずの美和子には、ややてこずっている気味である。 「だって、確....
鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
ましたが、字はどう書くのか覚えません。この弟さんは、兄さんの温厚なのに似ず才気|煥発した方で、何か失行のあった時、名家の子弟であったためか、新聞に書立てられて、....
荘子」より 著者:岡本かの子
かして居る。 妻の田氏は魏の豪族田氏の一族中から荘子の新進学徒時代にその才気|煥発なところに打ち込んで嫁入って来たものであった。それが荘子が途中「道」に迷いを....
人間山中貞雄」より 著者:伊丹万作
えば悲劇的であるが、ちようどそういう時に出くわしたればこそ我々同時代のものは才気煥発する彼の一連の作品によつて楽しまされたとも考えられる。 さもあらばあれ、す....
明治哲学界の回顧」より 著者:井上哲次郎
憾の点がはなはだ多かったところからして、明治二十三年十月三十日をもって教育勅語が煥発されるようになった次第である。自分はちょうどこの教育勅語煥発の際にドイツから....
寄席行灯」より 著者:正岡容
々舎《れいれいしゃ》馬風あり、珍人橘の百圓あり、一は豪放でたらめにして、一は変才煥発なり。かかるタノモシキ珍漢ありて、八百万《やおよろず》世のオール落語は、前途....