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煮売り
「煮売り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
煮売りの前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
から逃がれることが出来なかった。大門を出ると、路はだんだんに暗くなった。駕籠屋や
煮売り酒屋の灯の影がまばらにつづいて、埋立て地を出はずれる頃からは更に暗い田圃路....
「雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
、貧乏徳利を提げて戻った、島抜け法印――
「早やかったろう――酒屋を叩き起して、
煮売り屋を叩き起して、これでもなかなか働いて来たのだぜ」
ふところから、竹の皮....
「つづれ烏羽玉」より 著者:林不忘
ここは橋場の浄徳寺門前だ。 道路《みち》に一すじ赤っぽい光を投げて、まだ一軒の
煮売り屋が起きている。 めし、有合せ肴《さかな》――野田屋と書いた油障子をあけ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
いる。 卯木と元成は、人目だたぬ葭簀がこいを見て入った。――笠もとらず、床几に
煮売り皿の物など取って、山田申楽のはじまる時刻を待っていた。 「……すぐにも、兄....
「木綿以前の事」より 著者:柳田国男
生活変化は、第一段には飲食物の趣味である。栄養の問題などとは些しの関係もなしに、
煮売りと称していつでも出来合いの食物が得られることになると、冠婚葬祭の人間の大事....