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「熊襲〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

熊襲の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
ふもれすく」より 著者:辻潤
情の満足を貪り味わおうとしたのであった。それには洗練された都会育ちの下町娘よりも熊襲の血脈をひいている九州の野性的な女の方が遙かに好適であった。 僕はその頃染....
押絵の奇蹟」より 著者:夢野久作
虎隊の少年の切腹とか、上野の彰義隊の戦争とか、日本武尊《やまとたけるのみこと》が熊襲《くまそ》を退治していられるところとかいうような、勇ましい中にも、むごたらし....
街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
や嗜好が手っ取り早くわかるかも知れぬと考えた。 然るに情ない事に、記者は正しく熊襲《くまそ》の末裔と見えて、江戸ッ子の風《ふう》付きは一眼でわかるが、彼等の喰....
古事記物語」より 著者:鈴木三重吉
ばから遠ざけようとお考えになりました。それでまもなく命を召して、 「実は西の方に熊襲建という者のきょうだいがいる。二人とも私の命令に従わない無礼なやつである。そ....
十二支考」より 著者:南方熊楠
ち殺したが、禁術は一向利かなんだとある。『書紀』七や『豊後国風土記』には景行帝|熊襲《くまそ》親征の時、五人の土蜘蛛《つちぐも》拒み参らせた。すなわち群臣に海石....
安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
う。 書紀はそうでもありませんが、古事記によると、このミコトの運命は悲惨です。熊襲征伐の時も天皇が自分を殺すために旅にだすのだと嘆き、東征の時にもいよいよ自分....
日本上古の硬外交」より 著者:国枝史郎
インドネジアン族、インドチャイニース族の集合であるところの熊襲が大和朝廷にしばしば叛いたのは新羅が背後から使嗾するのであると観破され、「熊....
飛騨の怪談」より 著者:岡本綺堂
其中にはアイヌもありましょう、所謂土蜘蛛という穴居人種もありましょう、又は九州の熊襲の徒もありましょう。斯ういう野蛮人種が我々大和民族と闘って、或者は亡された、....
「日本民族」とは何ぞや」より 著者:喜田貞吉
となし給うというが如きことは、古史の決して言わざるところである。景行天皇の襲国に熊襲梟帥を誅し給うや、「少く師を興さば則ち賊を滅ぼすに堪へず、多く兵を動かさば」....
銀河まつり」より 著者:吉川英治
あるある物から一つの薬をとるのだといっていましたが」 「そんなことは、アイヌ族か熊襲でも考えたことだろう。今日では、火術も進んでいます。高島|秋帆、江川太郎左衛....
フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
。」 と両肩をスッと怒らしていった。それで私は吃驚して、 「君、君、僕の国だって熊襲だからね。」 と大真面目であった。 「じゃあ、鬼の一種だね。」 「うむ、そう....
建国の事情と万世一系の思想」より 著者:津田左右吉
くはたらきをすることになるのである。ただキュウシュウの南半、即ちいわゆるクマソ(熊襲)の地域にあった諸小国は、五世紀に入ってからほぼ完全に服属させることができた....
特殊部落の成立沿革を略叙してその解放に及ぶ」より 著者:喜田貞吉
珍らしい物を与えて招き寄せ、ことごとくこれを捕えてお殺しになったとか、同じ天皇の熊襲御征伐の時にも、熊襲の娘を誘うて親を殺さしめ給うたとか、日本武尊の出雲建を誅....