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熊野
「熊野〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
熊野の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「文章」より 著者:芥川竜之介
《だらく》を示しているらしい。昔は金峯山《きんぷせん》の蔵王《ざおう》をはじめ、
熊野《くまの》の権現《ごんげん》、住吉《すみよし》の明神《みょうじん》なども道明....
「俊寛」より 著者:芥川竜之介
見た事がない。」
「それでも莫迦《ばか》にはなりません。都の噂ではその卒塔婆が、
熊野《くまの》にも一本、厳島《いつくしま》にも一本、流れ寄ったとか申していました....
「青春の逆説」より 著者:織田作之助
後不覚になってぐっすり眠っていた。 五 やがて五月一日の記念祭の当日になった。
熊野神社から百万遍迄の舗道には到るところにポスターが貼られていた。校庭に面した教....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
あって、そこには芝居や講談でおなじみの河内山宗春の墓がある。その高徳寺にならんで
熊野|権現の社があるので、それに通ずる横町を俗に御
熊野横町と呼んでいた。 御熊....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
せし由。長崎への原子爆弾投下もうつされていると。 十二月二十一日 ◯今暁四時、
熊野沖に大地震あり、和歌山、高知、徳島、被害甚だし。東京ではゆるやかな水平動永く....
「灯明之巻」より 著者:泉鏡花
僻地で――頼もう――を我が耳で聞返したほどであったから。…… 私の隣の松さんは、
熊野へ参ると、髪|結うて、
熊野の道で日が暮れて、 あと見りゃ怖しい、先見りゃこ....
「縁結び」より 著者:泉鏡花
べくもあらず、それと知った。 この芸妓は、昨夜の宴会の余興にとて、催しのあった
熊野の踊に、朝顔に扮した美人である。 女主人公の
熊野を勤めた婦人は、このお腰元....
「政談十二社」より 著者:泉鏡花
なる崖の腹から二頭の竜の、二条の氷柱を吐く末が百筋に乱れて、どッと池へ灌ぐのは、
熊野の野社の千歳経る杉の林を頂いた、十二社の滝の下路である。 二 ....
「伊勢之巻」より 著者:泉鏡花
だませば小児衆も合点せず。伊勢は七度よいところ、いざ御案内者で客を招けば、おらあ
熊野へも三度目じゃと、いわれてお供に早がわり、いそがしかりける世渡りなり。 ....
「人形の話」より 著者:折口信夫
い、「おしらあそび」という。「あそばす」とは踊らすことである。この起源は、紀州の
熊野の巫女と思われる。それが定住して一派を開いたのである。一体のこともあるが普通....
「元禄時代小説第一巻「本朝二十不孝」ぬきほ(言文一致訳)」より 著者:井原西鶴
ら入って来る風のさむいのもかまわず日のあんまり早く暮れてしまうのをおしんで居ると
熊野を参詣した僧が山々の□所を越えてようやくようよう麓のここまで下って来てこの一....
「山越しの阿弥陀像の画因」より 著者:折口信夫
があって、多くの篤信者の魂が、西方の波にあくがれて海深く沈んで行ったのであった。
熊野では、これと同じ事を、普陀落渡海と言うた。観音の浄土に往生する意味であって、....
「ピストルの使い方」より 著者:泉鏡花
うんですとさ。どこまでも歩行けば歩行くほど土塀がうたいます――余り不思議だから、
熊野、とかに謡いかえると、またおなじように、しかも秘曲だというのを謡うもんですか....
「古事記」より 著者:太安万侶
其處をヲの水門《みなと》と言います。御陵は紀伊の國の竈山《かまやま》にあります。
熊野から大和へ ――神話の要素の多い部分で、神話の成立過程も窺われる。―― ....
「茂吉の一面」より 著者:宇野浩二
の写真が「石見国府址伊甘の池」であるように、茂吉は、昭和九年の七月に、土屋文明と
熊野路に遊んだ帰りに、石見の国に行って、『鴨山考』について調査し、その結論を得た....