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「熟議〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

熟議の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
文芸委員は何をするか」より 著者:夏目漱石
の物の性質として普遍ならざるべからざる権威を内に具えているがためで、いわば相手と熟議《じゅくぎ》の結果から得た自然の勢力に過ぎない。我々の背後にはただ他《ひと》....
男女交際より家庭生活へ」より 著者:宮本百合子
一家を持つと種々な面倒や感情の齟齬《そご》を来しそうな点について、出来る丈精密な熟議を凝します。男子も同様な方面に働く人なら云うことはない。然し、そうでなく、或....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
らずにやれば、誰に遠慮もいらぬこと。 その、遠慮の入用のない秘密会議の雑話と、熟議と、談論とを混合してみると、さすがにこれは炉辺閑話とは全く趣を異にしています....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
から。 これからこの浪人に率いられて、どこかへ行くのだ。どこぞへ行って、改めて熟議を凝《こら》すものに相違ないが、どこへ行くつもりだろう――そんなことまで、米....
丹下左膳」より 著者:林不忘
るいかなる秘策が生じたことか?……は第二として。 ここでは、鈴川源十郎である。熟議の座にあって、終始黙々と腕をこまぬいていたかれ源十郎は、はたして外見どおりに....
加利福尼亜の宝島」より 著者:国枝史郎
ン大佐か!」 忽ち双方から歓喜に充ちたこういう会話が交わされた。 そこで一同熟議の結果、大和日出夫の父の邸へひとまず落ち着こうということになった。で、道を右....
九条武子」より 著者:長谷川時雨
統の殻との束縛よ、進取的な、気宇の広い若人《わこうど》たちには住みにくい世界よ、熟議熟議に日が暮れて、武子さんの心はぐんぐんと成長してゆく、兄法主には、大きく世....
子規居士と余」より 著者:高浜虚子
なく一に余の罪である。此の東京で『ホトトギス』を遣るようになった時も余は居士とは熟議を経たけれども碧梧桐君その他にはあまり念の入った相談はしなかったかと思う。碧....
三国志」より 著者:吉川英治
老武者だ。蜀の先鋒を砕くには、まず彼を仕止める計からさきに立てなければなるまい」熟議は、それを中心とした。 計策ととのって、魏軍はふたたび前進を示した。それを....
私本太平記」より 著者:吉川英治
がて。 一同の席は広書院に変えられ、人出入りを断ち、燭は更けていた。――そして熟議をとげ終ったこの人々の影が、また赤坂城へもどって行ったのは、もう真夜中ぢかい....
黒田如水」より 著者:吉川英治
う」 「寺へ来い。そちの母が栽ったという野菜など煮させて、一|献酌みながら、なお熟議しよう」 信長は床几を離れて、まだ漆の香のする欄階を先に降りて行った。 ....
大岡越前」より 著者:吉川英治
ような熱意とそして真実を示しあって、 (いかに、問題を、よく処理するか) を、熟議し合ったというのである。 老中の意は、もちろん、将軍家の意にももとづくもの....