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「燈油〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

燈油の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
南極の怪事」より 著者:押川春浪
りいたりし船燈を取って倉庫中を捜しまわるに、衣類とては一枚もあらざれど、片隅には燈油箱などと相列んで、数十枚の毛布積み重ねてありたれば、試みに手を触るるに、ここ....
奥州における御館藤原氏」より 著者:喜田貞吉
の形勢を示すに至ったのである。のみならず彼は奥羽両国一万余の村に伽藍を建て、仏性燈油を寄附したといわれている。事実その勢力は、この両州を光被していたのであろう。....
梟雄」より 著者:坂口安吾
がち夢ではない。 彼は寺をでて故郷へ帰り、女房をもらい、松波庄五郎と名乗って、燈油の行商人となった。 まず金だ、と彼は考えたのだ。仏門も金でうごく。武力の基....
追憶の冬夜」より 著者:寺田寅彦
頭から銀の簪をぬいて燈心を掻き立てている姿の幻のようなものを想い出すと同時にあの燈油の濃厚な匂いを聯想するのが常である。もし自分が今でもこの匂いの実感を持合わさ....
無月物語」より 著者:久生十蘭
す」 「それもぐあいがわるい」 また綱を探しに行き、棕梠の縄をもってきてそれに燈油をとって塗った。 「こんどこそうまくいきそうだ」 綱はカセの棒にうまく絡ん....
白くれない」より 著者:夢野久作
界へ来し心地しつ。やがて彼女の手より閃めき出でし蘭法|附木の火、四方に並べし胡麻燈油の切子硝子燈籠に入れば、天井四壁一面に架け列ねしギヤマン鏡に、何千、何百とな....
日輪」より 著者:横光利一
二人の宿禰と、数人の童男と使部とを傍に従えて、前方の蒸被の方を眺めていた。数箇の燈油の皿に燃えている燈火は、一様に君長の方へ揺れていた。暫くして、そこへ、数人の....