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燐酸
「燐酸〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
燐酸の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「不思議な島」より 著者:芥川竜之介
ぎですとも。誰でも大市に間《ま》に合うように思い思いの野菜を育てるのですからね。
燐酸肥料《りんさんひりょう》をやる、油滓《あぶらかす》をやる、温室へ入れる、電流....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
い。それから、尿にも反応的変化はないし、定量的に証明するものもない。ただ徒らに、
燐酸塩が充ち溢れているばかりなんだ。あの増量を、僕は心身疲労の結果と判断するが、....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
しい肥料はよくないものだが、自家には堆肥の用意がない為に、拠所なく新しい馬糞に過
燐酸を混じて使った。麦が生えると同時に、馬糞の中の燕麦が生えた。麦が伸びると、燕....
「ソヴェト文壇の現状」より 著者:宮本百合子
中略 セメント 一二・三(百万樽) 四一( 〃 ) 過
燐酸塩 五五・〇(千トン) 三四〇〇(千トン) 農業機械 六七・〇(百万....
「塩花」より 著者:豊島与志雄
の穂も大して実りますまい。肥料が平衡を得ていませんからね。加里と窒素が多すぎて、
燐酸分が足りないですよ。」 すると、末席の方から、佐竹という若い人が言った。 ....
「或る農学生の日誌」より 著者:宮沢賢治
いでおいたってあんなうつくしい景色《けしき》は忘《わす》れない。それからひるは過
燐酸《かりんさん》の工場と五稜郭《ごりょうかく》。過
燐酸|石灰《せっかい》、硫酸....
「貝鍋の歌」より 著者:中谷宇吉郎
かもしれない。 貝殻の主成分は、もちろん炭酸カルシウムであって、加里《カリ》や
燐酸塩《りんさんえん》も、少しはいっているが、それはごく微量である。ナトリウムも....
「ロザリオの鎖」より 著者:永井隆
が抱いてゆく予定であったのに──運命はわからぬものだ。私の腕の中で妻がかさかさと
燐酸石灰の音を立てていた。私はそれを「ごめんね、ごめんね」と言っているのだと聞い....