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燦然
「燦然〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
燦然の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
知と摂理を抗議するものでもあり、また最も明白な経験を否認するものである。神がこの
燦然たる星辰に飾られた驚嘆すべき天界の精巧な仕掛けを全く何の役に立てる目的もなし....
「深夜の市長」より 著者:海野十三
汚れた灰色のグローブが、夜間に於てはニーベルンゲンの夜光珠もかくやと思うばかりに
燦然と輝くのであった。昼と夜と、いずれが真の姿であるか知らないが、すくなくとも夜....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
、二秒、三秒―― 地上に、パッと、ダリアの花が、開いたように感じた。真黄ろな、
燦然たる、毒々しい華だった。そこへ、 「だ、だ、だーン、だーン」 と、眼の醒め....
「恐怖の口笛」より 著者:海野十三
の角を曲ると、竜宮劇場はもう直ぐ目の前に見えた。その名のとおり、夜の幕の唯中に、
燦然と輝く百光を浴びて城のように浮きあがっている歓楽の大殿堂は、どこに忌むべき吸....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
起こり得ないと、非実際なるを嗤ったが、今日原子爆弾によってその研究報告の値打ちが
燦然と光を増したわけである。 八月三十一日 ◯あの日以来読んだ本。杉本中佐遺稿....
「海神別荘」より 著者:泉鏡花
燈籠一つ行き、続いて一つ行く。漂蕩する趣して、高く低く奥の方深く行く。 舞台|
燦然として明るし、前の琅※殿|顕る。 公子、椅子の位置を卓子に正しく直して掛けて....
「時限爆弾奇譚」より 著者:海野十三
コンパクトぐらいじゃね。わしが今|覚えている第88888号という時限爆弾は、金色
燦然たるコンパクトそのものである。パウダーの下に、一切の仕掛けと爆薬とが入れてあ....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
日本の潜水艦ホ型十三号はどうしたのであろうか。 司令塔のリット少将は、金モール
燦然たる軍帽をぬいで、傍のコンパスに被せ、さも疲れたらしく腰を籐椅子に埋めて、電....
「灯明之巻」より 著者:泉鏡花
く、赤と黄の斑を飾って、腹に光のある虫だから、留った土が砥になって、磨いたように
燦然とする。葛上亭長、芫青、地胆、三種合わせた、猛毒、膚に粟すべき斑※燿と招いて....
「開扉一妖帖」より 著者:泉鏡花
前、紅提灯に景気幕か、時節がら、藤、つつじ。百合、撫子などの造花に、碧紫の電燈が
燦然と輝いて――いらっしゃい――受附でも出張っている事、と心得違いをしていたので....
「伊勢之巻」より 著者:泉鏡花
打ちつけにものをいうべき次第であるまい。 そこで、卓子に肱をつくと、青く鮮麗に
燦然として、異彩を放つ手釦の宝石を便に、ともかくも駒を並べて見た。 王将、金銀....
「多神教」より 著者:泉鏡花
い。…… 一同|茫然とす。 御堂正面の扉、両方にさらさらと開く、赤く輝きたる光、
燦然として漲る裡に、秘密の境は一面の雪景。この時ちらちらと降りかかり、冬牡丹、寒....
「四十年前」より 著者:内田魯庵
当時の欧化は木下藤吉郎が清洲の城を三日に築いたと同様、外見だけは如何にも文物
燦然と輝いていたが、内容は破綻だらけだった。仮装会は啻だ鹿鳴館の一夕だけでなくて....
「広告」より 著者:伊丹万作
いる「俳句」という、この素朴な、古めかしい、単純な形式の中に詩の精神がかくまでも
燦然たる光を放つて蘇生しようとは。 最初、中村から「俳句」をやるという決心を聞....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
談を言うような有様であった。 昭和二年の晩秋、伊勢神宮に参拝のとき、国威西方に
燦然として輝く霊威をうけて帰来。私の最も尊敬する佐伯中佐にお話したところ余り良い....