爆発的[語句情報] »
爆発的
「爆発的〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
爆発的の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「さようなら」より 著者:田中英光
家出した厭らしい出来事があった。この間の父の、ぼくへの愛情はいま思い出しても狂的
爆発的だった。毎日、役所の帰りには実物大の子馬の玩具とか電気機関車のような高価な....
「十八時の音楽浴」より 著者:海野十三
に発狂せる者、発狂に近い者、わずか一日のうちに体重を二十%減らした者、内臓疾患が
爆発的に重くなって斃れた者などが続出した事実を、遺憾ながら信じなければならなくな....
「銀座アルプス」より 著者:寺田寅彦
流れを蹴たててペンキ塗りの箱車を引いて行く二頭のやせ馬のあわれな姿や、それが時々
爆発的に糞をする様子などを思い出すことはできる。鉄路が悪かったのか車台の安定が悪....
「詩の原理」より 著者:萩原朔太郎
し合いさえするのである。なんとなれば主観者は、それ自ら感情であり、烈《はげ》しい
爆発的の行為に出ようとするところの、デオニソス的激情性のものであるのに、客観者は....
「あとがき(『宮本百合子選集』第十五巻)」より 著者:宮本百合子
さい町に負担の多い生活とたたかいながら一つ一つ作品を重ねて来ているうちに、次第に
爆発的な悲憤と反抗とが、階級的な作家としてのリアリスティックな能力に高められつつ....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
…お藤も、今はもう言葉もなく、うなだれているばかり、はだけた襟の白さが、この場の
爆発的な空気に、一|抹《まつ》の色を添えて。
「返答はどうしたっ! 返答はっ」
....
「五月の唯物観」より 著者:寺田寅彦
の枝の先に若葉がちょぼちょぼと散点して見え出す。すると霧島つつじが二、三日の間に
爆発的に咲き揃う。少しおくれて、それまでは藤棚から干からびた何かの小動物の尻尾の....
「浅間山麓より」より 著者:寺田寅彦
あろう。この匂いを嗅ぐと、少年時代に遊び歩いた郷里の北山の夏の日の記憶が、一度に
爆発的に甦って来るのを感じる。 宿に落着いてから子供等と裏の山をあるいていると....
「遺恨」より 著者:坂口安吾
やがてそれが股間へのびて行くことを知ると、女は先生の意志をさとって、キャーという
爆発的な悲鳴をあげて身をひいた。然し、女の首にまきついた先生の腕の力は必死であっ....
「言語は生きている」より 著者:中井正一
近松の語彙にあっては、「気遣」は、その数に於て、用例二七一と云う余りにも文献的に
爆発的となって来るのである。この爆発の背後に如何なる庶民の動きがあったか、和寇の....
「ジャズ狂時代」より 著者:小野佐世男
・谷の司会で、雪村いづみがクリクリした新鮮な姿で颯爽と現われた時には、早や客席は
爆発的で、 「これよこれよ私の好きないづみちゃアーン、シッカリー」 とたんにポ....
「二十歳のエチュード」より 著者:原口統三
を讃えよう。それと共に僕は、この思想が、彼の中に潜んでいたすべての不安と恐怖との
爆発的開花だと言おう。 *66 「神秘」を拒みつづけたあげくが、一つの....
「浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
則的態度と同時に大きな友情を感じております。とくに過日農業博覧会において農作物の
爆発的な増産をする姿をみ、また工場建設の飛躍的な発展をみまして、とくに人民公社に....
「原子爆弾雑話」より 著者:中谷宇吉郎
歩が行き詰《づま》って爆薬の出現となったものであるが、爆薬の方は不安定な化合物の
爆発的分解によるもので、勢力の源《みなもと》を分子内に求めている。勿論爆薬の方が....
「線香花火」より 著者:中谷宇吉郎
る機構、それからその火花が初めのうちはいわゆる「松葉」であって、細かく枝分れした
爆発的分裂を数段もするのであるが、次第に勢が減ると共に「散り菊」になって行く現象....