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父子
「父子〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
父子の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
ぎでら》へ寄った所が、そこへ丁度彼の屋敷へ出入りする骨董屋《こっとうや》が藤井の
父子《おやこ》と一しょに詣《まい》り合せたので、つれ立って境内《けいだい》を歩い....
「星座」より 著者:有島武郎
逸はそれを恐れた。清逸はつまらぬこととは思いながら白石の父の賢明さを思い浮べた。
父子で身にしみじみと話しこんで顔にとまった蚊が血に飽きすぎて、ぽたりと膝の上に落....
「デンマルク国の話」より 著者:内村鑑三
かえってこれを妨ぐるものである、との奇態《きたい》なる植物学上の事実が、ダルガス
父子によって発見せられたのであります。しかもこの発見はデンマーク国の開発にとりて....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
毒薬を、我が手に薬の瓶に投じて、直ちに君の家厳に迫った。 不義、毒殺、たとえば
父子、夫妻、最親至愛の間においても、その実否を正すべく、これを口にすべからざる底....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
ったが、都電が八時半位で赤電になるなら、玉川線はまだましの方だ。 客三人と岡東
父子との五名で、仙台坂を二の橋の方ヘ下りて行く。 坂上の交番は先日廃止になった....
「渾沌未分」より 著者:岡本かの子
だよ」 こんな鷹揚なものの云い方をしながら父親は獲物を鰻|仲買に渡した。憐れな
父子と思いながら小初はいつか今夜の父の漁れ高を胸に計算していた自分が悲しかった。....
「橋」より 著者:池谷信三郎
地球自身と同じように、この世の中は、階級という大きな公転を続けながら、その中に、
父子、兄弟、夫婦、朋友、その他あらゆる無数の私転関係の悩みが悩まれつつ動いて行く....
「秋の筑波山」より 著者:大町桂月
房の雄志終に伸びず。名文空しく万古に存す。 当年の関城主は誰ぞや。関宗祐、宗政
父子也。延元三年、親房は宗良親王を奉じて東下せしに、颶風に遭ひて、一行の船四散し....
「備前天一坊」より 著者:江見水蔭
るので大喜び。 ではあるが、ここは一番大事なところだと考えた。公然新太郎少将と
父子の名乗りは出来ぬかも知れぬが、内密の了解は得て、いずれは池田家へ召抱えられて....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
のそぼ降る雨の徒々を慰めつつ改めて宝剣を献じて亡父の志を果す一条の如き、大塚匠作
父子の孤忠および芳流閣の終曲として余情|嫋々たる限りなき詩趣がある。また例えば金....
「小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
に関東へ下ってしまって、この頃は音信も絶え勝ちになってはいるが、それでも義理ある
父子である以上、この危急の場合をよもや見殺しにする筈もあるまい。彼のもとに隠まわ....
「ピストルの使い方」より 著者:泉鏡花
。濫に他の物象に向って、特に銅像に対して使用すべきではない。が、鋳たものが運八|
父子で、多津吉の名が知れると、法界屋の娘の言葉も、お上人様が坊主になった。 「…....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
並々の武士にはあらで却りてこれを嬉しと思ひたり、アアこの父にしてこの子あり、新井
父子の如きは今の世には得がたし、われ顧みてうら恥かしく思ふ。」 「ああ我が気力は....
「穂高岳槍ヶ岳縦走記」より 著者:鵜殿正雄
の仙境に入門するの栄を得た。 当時、この連峰の消息を知っている案内者は、嘉門次
父子の他にはあるまいと思って、温泉の主人に尋ねると皆おらぬ、丁度そこに類蔵がいた....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
葬儀を行い、また別に学校船ありて、その中にて教育を授くという。一船は一家にして、
父子同棲するも、子長ずれば別に船を設けて分家せしむ。夜間は岸辺に集まるも、昼間は....