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父系
「父系〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
父系の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「十二支考」より 著者:南方熊楠
ぞ無数の後胤を遺し得んや。それからインドで一夫多妻の家の妻と一妻多夫の家の妻とが
父系統母系統の優劣について大議論したのを読んだが今ちょっと憶い出さぬ。ただし母系....
「人間の結婚」より 著者:宮本百合子
というものが社会に存在するようになるにつれて、そのふやし手であり護り手である男の
父系制度が確立してきた。最近までの日本のように強い封建性の影響の残っている国では....
「私の貞操観」より 著者:与謝野晶子
は自然の勢である。 父権が重んぜられかつ階級が益々尊ばれるようになって、初めて
父系の血統を神聖視する思想を生じた。女を独占しようとする男子は更に血統を乱すまい....
「墓地展望亭」より 著者:久生十蘭
したが、当時エレアーナ王女殿下はわずか、五歳でしかあられなかったので、やむなく、
父系のステファン家から、ウラジミール・ポポノフを迎えて、ステファン五世といたしま....
「二重人格者」より 著者:小酒井不木
ような二重人格者となったかは、はっきりわかっていない。父が大酒家であるという外、
父系にも母系にもこれという精神異常者はなかった。ただ父方の曾祖父が、お月様を猫に....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
一つであったことは、後日おのずとわかってくる。なぜなら岩松党は元々、足利家の祖を
父系とし、新田を母系として生じた一支族であるからだ。 「では早々、新田殿とも打合....