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爽やか
「爽やか〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
爽やかの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「十八時の音楽浴」より 著者:海野十三
についたのだった。 博士は今や第三の目盛板を廻した。 すると、静かな、そして
爽やかなメロディーが流れてきた。 間もなく室内のテレビジョン電話のスクリーンに....
「赤耀館事件の真相」より 著者:海野十三
ボーイが、冷たいレモナーデのコップを配りました。それは興奮を癒すための、まことに
爽やかな飲料でもあり、蒸し暑くなって来た気温を和げるための清涼剤でもありました。....
「地球盗難」より 著者:海野十三
理学士は、怜悧で勇敢であった同志の身の上を懐って、ハラハラと泪を流したのだった。
爽やかな朝の微風の中に立った彼は、ようよう生き返ったように思った。彼は広い庭をト....
「母子叙情」より 著者:岡本かの子
た。 喫茶店モナミは、階下の普請を仕変えたばかりで、電灯の色も浴後の肌のように
爽やかだった。客も多からず少からず、椅子、テーブルにまくばられて、ストーヴを止め....
「河明り」より 著者:岡本かの子
りとうございますわ」と、火鉢の火の灰を払って炭をつぎ、鉄瓶へ水を注し足してから、
爽やかな足取りで出て行った。 爛漫と咲き溢れている花の華麗。 竹を割った中身....
「流線間諜」より 著者:海野十三
白昼の銀座街を振り出しのR事件第一景について筆をすすめてゆこうと思う。 それは
爽やかな秋晴れの日のことだった。詳しくいえば十月一日の午後三時ごろのことだったが....
「巴里祭」より 著者:岡本かの子
入口の門番の窓には誰も居なくて祭の飾りの中にゼラニウムの花と向いあって籠の駒鳥が
爽やかに水を浴びていた。 割栗石の鋪石へ一歩靴を踏み出す。すると表の壁の丁度金....
「香水紳士」より 著者:大阪圭吉
ていても、クルミさんには、その動作がよくわかるのである。 時々、窓から流れ込む
爽やかな風に吹かれて、新聞が、ペラペラと鳴る。すると紳士は、その都度顔をしかめて....
「阿Q正伝」より 著者:井上紅梅
いられたように見えた。不思議なことにはピシャリ、ピシャリのあの時よりも全身が軽く
爽やかになって、ふらふらと今にも飛び出しそうに見えた。 「阿Qの罰当りめ。お前の....
「白光」より 著者:井上紅梅
なく、ただ薄暗い元の部屋に壊れかかった数ある卓子がみな黒暗の中に隠れていた。彼は
爽やかな気分になって突立ち、もう一度ゆるゆる瞳を定めてみると、白い光はハッキリと....
「悪因縁の怨」より 著者:江見水蔭
痛に雷鳴に女船頭、三題|噺ですね」と囁き合った。 七 秋晴の気も
爽やかなる日に、羽田要島の弁天社内、例の茶店へ入来ったのは、俳諧の宗匠、一水舎半....
「高原の太陽」より 著者:岡本かの子
あやに拾い読みして貰っていると、庭の裏木戸がぎしいと開き、庭石に当る駒下駄の音が
爽やかに近づいて、築山の桃葉珊瑚の蔭から青年は姿を現わした。 闇の中から生れ出....
「山の湯の旅」より 著者:上村松園
横になっていますと、小鳥などが、山の中らしい声で啼いています。言い知れない快よい
爽やかさです。松篁達は、途中写生をしながら登って、暫くして着きました。 旅に出....
「靄の彼方」より 著者:上村松園
もあります。描くべきものをすっくり描き上げてしまい、これで何もかもさっぱりという
爽やかな軽い気分に一どなって、さて、改めて研究なり、自分の好きな方へなり、一念を....
「虹と感興」より 著者:上村松園
中に、軽い涼しさがさわやかに流れておるという点を出したいと思ったものですが、その
爽やかさと、婦人の美しさが、互いに溶け合って、そこに一種の清い柔かい何かが醸し出....