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爾余
「爾余〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
爾余の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「二十世紀旗手」より 著者:太宰治
ぐれたジャアナリスト、釣舟の中に在っては、われのみ簑《みの》を着して船頭ならびに
爾余《じよ》の者とは自らかたち分明の心得わすれぬ八十歳ちかき青年、××翁の救われ....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
等の囚罪人がこれに投ぜられるのならわしでありました。第三は俗称平牢と唱えられて、
爾余《じよ》の囚罪人が一列一体に投ぜられる追い込み牢でありますが、かくして刑の決....
「ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
容も、同家固有の心理遺伝の内容(後段参照)と合致せるは唯「絞首」の一事あるのみ。
爾余はその屍体、及びその容貌の暗示より来れる脱線的の夢中遊行に移りて、それ以上の....
「残されたる江戸」より 著者:柴田流星
し、次いで和田倉門(辰の口)も殆んどそのままだ。他には竹橋御門なおその影を止め、
爾余のは馬場先門にしろ、日比谷見附にしろ、今はその趾さえ捜ぬるに困難である。 ....
「堺事件」より 著者:森鴎外
到着した。邸内では二十人に酒肴を賜わった。両隊長、小頭は大抵新調した衣袴を着け、
爾余の十六人は前夜頂戴した絹服を纏った。佩刀は邸内では渡されない。切腹の場所で渡....
「詩の原理」より 著者:萩原朔太郎
よって例外する。――自由詩は全般のものでなくして、或る一部の詩人に属するもので、
爾余《じよ》の大半の詩人たちは、今日尚規則的なる、韻文の形式を捨てないのである。....
「神秘昆虫館」より 著者:国枝史郎
き、今日こそ果たそう。さて次に」と小一郎は、ここで一段声を張ったが、「一ツ橋家の
爾余の方々、お互い私怨とてはござらぬが、拙者は田安家のまず家臣、貴殿方は一ツ橋殿....
「三田社会科学研究会」より 著者:野呂栄太郎
三辺氏 一、社会科学概論大山氏 右の中現在開講中のものは最初の四氏であるが、
爾余のものは漸次一講が完結するごとに開講せられるはずである。 ――「学生連合会」会報一九二四年六月二十五日――....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
びきたおれる。サッサと馬をすすめて、
「このとおりじゃ、丹波ごとき……いわんや、
爾余《じよ》のとりまきども――」
「おいっ!」
と大八が門之丞へ、
「どうして....
「カラマゾフの兄弟」より 著者:ドストエフスキーフィヨードル・ミハイロヴィチ
かこの会合をまじめに見る人があるとすれば、それはまさしく兄ドミトリイだけである。
爾余《じよ》の連中に至っては、ただ軽薄な、長老にとって侮辱的な目的のためにやって....
「女大学評論」より 著者:福沢諭吉
友に語るも容易に信ずる者なく、却《かえっ》て自分を目し虚偽を伝うる者なりとして、
爾余《じよ》の報告までも概して信を失うに至る可し、日本の婦人は実に此世に生きて生....
「人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
その途上のもう一つの町または村について曰く、『ティアワの勢力は馬二五頭であった。
爾余《じよ》の住民は、村々の
爾余のものと同様に、裸かの惨めな卑しい一、二〇〇人の....
「沙漠の古都」より 著者:国枝史郎
ままに例の埋もれた宝の所在を袁更生に話したと思う。さてそれが事実だとすればだね、
爾余のことは自と解釈出来る。真っ先に彼らは僕らの中の誰かをうまく捕虜にして、宝物....
「旧藩情」より 著者:福沢諭吉
士が脱走《だっそう》して薩《さつ》に入りたるは、全くその脱走人限りのことにして、
爾余《じよ》の藩士に関係あることなし。)然《しか》りといえども、今日の事実かくの....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
上の巻を重ねているが、最初の構案者たる定岡の筆に成るは僅かに二篇十冊だけであって
爾余は我が小説史上余り認められない作家の続貂狗尾である。もっともアレだけの巻数を....