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牆壁
「牆壁〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
牆壁の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「彼岸過迄」より 著者:夏目漱石
僕ほど彼女を知り抜いているものはないのだが、単にそれだけでああ男女《なんにょ》の
牆壁《しょうへき》が取り除《の》けられる訳のものではあるまい。ただ一度……しかし....
「道草」より 著者:夏目漱石
細君の父も其所《そこ》まで内状を打ち明けるほど彼に接近して来なかった。 従来の
牆壁《しょうへき》を取り払うにはこの機会があまりに脆弱《ぜいじゃく》過ぎた。もし....
「仮装人物」より 著者:徳田秋声
た神山と小夜子の狂暴な恋愛も、ちょうどそのころが序曲であった。 春日夫妻という
牆壁の後ろにある葉子を、覗き見ようとしていろいろに位置をかえて覗こうとするにも似....
「地は饒なり」より 著者:宮本百合子
る。 活溌に、希望に満ちて、スタスタと歩いて行った彼女は思いがけないところで、
牆壁《しょうへき》に遮られた。 始めの一二度は、おや、ここを行ってはいけないの....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
ある日、中丞が来て軍隊を検閲するというので、一軍の将士はみな軍門にあつまり、
牆壁をうしろにして整列していると、かの鳥がその空の上に舞って来て、脛に負っている....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
と思って気を附けていても、
まだその人らしいのに逢わなくってよ。
兵卒等
牆壁聳ゆる
堅固なる城塁よ。
傲り蔑する
気性ある少女子よ。
占領したきはこの二....
「それから」より 著者:夏目漱石
、相手に公言し得る事でなければ自己の誠でないと信じたからである。酔《よい》と云う
牆壁《しょうへき》を築いて、その掩護《えんご》に乗じて、自己を大胆にするのは、卑....