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「片商売〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

片商売の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
「拵えています」と、弥助は答えた。「商売が閑《ひま》なものだから、せがれの佐吉は片商売に叩いて歩いているそうです」 「ともかくも魚八へ行ってみよう」 「魚八には....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
じめに答えた。 そんなことを云っているうちに、半七らは百姓家の前に出た。それは片商売に荒物を売っている店で、十歳《とお》ばかりの男の児が店の前に立っていたが、....
二十五年間の文人の社会的地位の進歩」より 著者:内田魯庵
ながら到頭文学の為め尽す事が出来ずに終るかも知れぬ。 過去に於ける文学は多くは片商売であって、今日依然光輝を垂れてる大傑作は大抵米塩の為め書いたものでないのは....
水鬼」より 著者:岡本綺堂
一方でやっていく方がいいのですが、祖父の代から荒物屋だの休み茶屋だの、いろいろの片商売をはじめたので、今さら止めるわけにも行かず、却ってうるさくて困ります。それ....
指輪一つ」より 著者:岡本綺堂
家もむかしは大きい宿屋であったらしいのですが、今は養蚕か何かを本業にして、宿屋は片商売という風らしいので、今夜もわたし達のほかには泊まり客もないようでした。店の....
明治の文学の開拓者」より 著者:内田魯庵
でさもなければやはり世間並の職業に従事してシャレに戯文を書く位で終ったろう。従来片商売として扱われ、作者自身さえ戯作として卑下していた小説戯曲などが文明に貢献す....
山の人生」より 著者:柳田国男
だと土地ではいうから、大方そんな風態の者だろうとのことである。実際高野聖は行商か片商売で、いつも強力同様に何もかも背負うてあるいた。そうして夕方には村の辻に立っ....
母の手毬歌」より 著者:柳田国男
の年からやくそくをして、今年葺きかえる家々を廻っていた。すなわち彼らもまた農民の片商売なのだが、数をかけているのでかんたんな技術をおぼえ、また道具をそろえていて....