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版元
「版元〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
版元の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
うやしく頭を下げた。これが、当時八犬伝に次いで世評の高い金瓶梅《きんぺいばい》の
版元《はんもと》を引き受けていた、和泉屋市兵衛《いずみやいちべえ》という本屋であ....
「無名作家の日記」より 著者:菊池寛
芳島君が加わる。雑誌の名は多分「×××」と付くだろう。三月の一日に初号を出す。出
版元は日本橋の文耕堂だ。もう、皆は初号の原稿に忙しい。締切は一月三十日限だ。まあ....
「並木」より 著者:島崎藤村
》を払って見る。紛《まがい》も無い彼自身の著書だ。何年か前に出版したもので、今は
版元でも品切に成っている。貸失《かしなく》して彼の手許《てもと》にも残っていない....
「惜別」より 著者:太宰治
の本が出来たら、太宰にも一部送ってやれ、とでも言い残して行かれたのであろうか、出
版元から「著者の言いつけに依り貴下に一部贈呈する」という意味の送状が附け加えられ....
「鉄面皮」より 著者:太宰治
思議と申し上げるより他に術はありませんでした。(後略) あまり抜書きすると、出
版元から叱られるかも知れない。この作品は三百枚くらいで完成する筈であるが、雑誌に....
「わが戦争に対処せる工夫の数々」より 著者:坂口安吾
が涼しさうだから、誰しも一夏新潟で長篇を書くなどゝ称すると本当だと思ふ。そこで出
版元の大観堂まで印税を前渡しによこしたが、実際は、新潟の夏ときたら、ひどい暑さだ....
「豊島与志雄氏の事」より 著者:芥川竜之介
たと思う。 初めて会ったのは、第三次の新思潮を出す時に、本郷の豊国の二階で、出
版元の啓成社の人たちと同人との会があった、その時の事である。一番隅の方へひっこん....
「虫喰い算大会」より 著者:海野十三
と申しましたが、この先生はダルウィチ大学の数学の主任の先生であります。 その出
版元はミルズ・アンド・ブーン株式会社ですが、このブーンとブーン先生との関係は分っ....
「『十八時の音楽浴』の作者の言葉」より 著者:海野十三
この書は、僕の科学小説集の第三冊目にあたる。 この前、同じ
版元から『地球盗難』を刊行したが、これは意外に好評であった。この『地球盗難』はそ....
「戯作者」より 著者:国枝史郎
天才を認められたのである。――馬琴この時二十四歳、そうして京伝は三十歳であった。
版元蔦屋重三郎がある日銀座の京伝の住居をさも忙しそうに訪れた。 「おおこれは耕書....
「光は影を」より 著者:岸田国士
事業であつた。養蜂に関する重要著書だけでも、二十幾種類かあつた。彼はその題名、出
版元、著者名、発行年月を手帳に控えた。それから、彼は丸善へ行つて、欧米で発行され....
「歌麿懺悔」より 著者:邦枝完二
禍事件以来、人気が半減したといわれているものの、それでもさすがに歌麿のもとへは各
版元からの註文が殺到して、当時売れっ子の豊国や英山などを、遥かに凌駕する羽振りを....
「曲亭馬琴」より 著者:邦枝完二
ら》れたきょうとなっては、もはや来るべき友達も来尽してしまった肩脱けから、やがて
版元に重ねての催促を受けぬうち、一気呵成に脱稿してしまおうと、七草|粥《がゆ》を....
「ながうた勧進帳」より 著者:酒井嘉七
ざしヨイヨイヨイヨイヨンヤサソレヘ それに、作詞家の間違いか、それとも、唄本の
版元が飜刻の際に過ったものが、そのまま、後世に伝りましたものか、時として、唄の意....
「学究生活五十年」より 著者:津田左右吉
何もわからなかった。ところが、そのころ博文館から『日本文学全書』というものが出、
版元は忘れたが近松や西鶴芭蕉などの廉価な覆刻本もいくらかずつ現われて来たので、そ....