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「牡牛〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

牡牛の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
河童」より 著者:芥川竜之介
の往《ゆ》く先へ立ちふさがりました。しかもそれは角《つの》の太い、目を血走らせた牡牛《おうし》なのです。河童はこの牡牛を見ると、何か悲鳴をあげながら、ひときわ高....
或る女」より 著者:有島武郎
冷静な底気味わるい態度で夫婦の別居を主張した。そして日ごろの柔和に似ず、傷ついた牡牛《おうし》のように元どおりの生活を回復しようとひしめく良人《おっと》や、中に....
或る女」より 著者:有島武郎
もしろい事して遊びましょう。いらっしゃいな」 そういって少女が少女を誘うように牡牛《おうし》のように大きな倉地を誘った。倉地は煙《けむ》ったい顔をしながら、そ....
地球発狂事件」より 著者:海野十三
もいったようにデンマーク新報の記者であるが、このような土地のことゆえ特権もなく、牡牛のように張り切っている彼にはむしろ気の毒の連続であった。 自然彼は、町の酒....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
、こういうことは三遍行われなければならないので、次には一羽のペリカン次には一頭の牡牛でこの術を行い、完全に成功してみせたというのである。王子たちのみならずファラ....
去年」より 著者:伊藤左千夫
背から口のあたりまで、しきりにねぶりまわしているなどは、いかにも哀れに思われた。牡牛のうめき声、子牛の鳴き声等あい混じてにぎやかである。いずれもいずれも最後の飼....
蠅男」より 著者:海野十三
のことであるから、そう簡単に、砂の中で往生するかどうか。 蠅男は、まるで怒った牡牛のように暴れだし、あたりに砂をピシャンピシャンとはねとばした。この怪魔に対し....
少年探偵長」より 著者:海野十三
ーとなにか関係があるのじゃないかしら」 「うん、うん、なるほど」 牛丸平太郎は牡牛のような鈍重な表情でうなずいた。 「それで、どうだろう。チャンウーというのを....
三十年後の世界」より 著者:海野十三
かうんだね。地球のことはもう棚《たな》にあげときましょう。さて今夜の料理にはね、牡牛《おうし》の舌の塩づけに、サラダ菜《な》をそえて、その上に……」 「雨ガエル....
海底都市」より 著者:海野十三
らしさ。それは山海《さんかい》の珍味づくしだった。車えびの天ぷら。真珠貝の吸物、牡牛《おうし》の舌の塩漬《しおづけ》、羊肉《ひつじにく》のあぶり焼、茶の芽《め》....
時計屋敷の秘密」より 著者:海野十三
めた。 ただこのとき、彼は一つの発見をした。扉の上に、うき彫《ぼ》りになって、牡牛《おうし》がねそべり、そしてその牡牛はこっちを向いて、長い舌を出しているのが....
浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
くとも、ここ連日の苦闘と空腹とに、かなり疲れている川上機関大尉だった。はりきった牡牛のような英国下士官とは、とてもまともな力くらべはできまいと思われた。 その....
オフェリヤ殺し」より 著者:小栗虫太郎
練な新劇界の古|強者は、臆する色もなく、椅子を引き寄せた。彼はずんぐりとした胴に牡牛のような頸を載せていて、精悍そうな、それでいて、妙に策のありそうな四十男だっ....
渋温泉の秋」より 著者:小川未明
のために壊された大湯、其処に此の山の百姓らしい女が浴している。少し行くと、草原に牡牛が繋がれている。狭い、草原を分けて行くと、もう秋は既に深かった。草の葉が紅く....
あの顔」より 著者:大倉燁子
りと鳴らし、眼を釣り上げているんです。発作だ! これから暴れ始めるんだな、狂った牡牛のように、――と思うとぞッと頭から水をかけられたように総毛立ちました」その有....