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牡馬
「牡馬〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
牡馬の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「藁草履」より 著者:島崎藤村
の他の官吏は徒歩《かち》、つづいて「ファラリイス」の駒三十四頭、牝馬二百四十頭、
牡馬の群は最後に随《したが》いました。三百頭余の馬匹が列をつくって、こうして通り....
「ゼーロン」より 著者:牧野信一
いぶしゃ》であった私が村住いを棄てて都へ去ってから間もなく、この栗毛《くりげ》の
牡馬《おすうま》は図太い驢馬の性質に変り、打たなければ決して歩まぬ木馬の振りをし....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
黒鹿毛がまた、いちだんと不埒なことには、かしこのあたりも颯爽として、いとも見事な
牡馬なのです。 「わははははは、左様か左様か。畜生共に恋風が吹きおったかい。わは....
「千曲川のスケッチ」より 著者:島崎藤村
私の胸には種々な記憶が浮び揚って来た。ファラリイスの駒三十四頭、牝馬二百四十頭、
牡馬まで合せて三百余頭の馬匹が列をつくって通過したのも、この原へ通う道だった。馬....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
うので、ここにいえる騾は牡驢《おのろ》と牝馬《めうま》の間子《あいのこ》、※※は
牡馬と牝驢の間子で、いずれも只今騾(英語でミュール)で通用するが、詳細に英語を用....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
が好んで不腆《ふてん》の物を食うを序して、〈また羊白腰とはすなわち外腎卵なり、白
牡馬の卵に至りてもっとも珍奇と為す、竜卵という〉。『笑林広記』に孕んだ子の男女い....
「かんかん虫」より 著者:有島武郎
は若い好奇心と敵愾心とを極端に煽り立てて、私は勇士を乘せて戦場に駆け出そうとする
牡馬の様に、暗闇の中で眼を輝かした。 とうとう仕事は終った。其の日は三時半で一....
「関牧塲創業記事」より 著者:関寛
栄の方法を設くべし、我等夫婦が素願を貫くの道なりと信じて動かざるなり、幸にして種
牡馬二頭は無事なり、依て此上に病馬あらば、十分に加療を施して死に至らしむるこそ、....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
れならば、と見立ててくれたほどのことがございまして、それはそれは優さしい、美事な
牡馬でございました。背材はそう高くはございませぬが、総体の地色は白で、それに所々....
「盈虚」より 著者:中島敦
もと小姓上りとて派手好みの伊達男である。此の日彼は紫衣に狐裘《こきゅう》を重ね、
牡馬二頭立の豪奢な車を駆って宴に赴いた。自由な無礼講のこととて、別に剣を外《はず....
「荒蕪地」より 著者:犬田卯
かりでなく、戦時下の増産計画で、共同馬耕をつい先日協議したが、それも……村では、
牡馬はよほどのよぼよぼでない限り、とうに徴発されてしまって殆んど残っていなかった....
「不在地主」より 著者:小林多喜二
」をひっかける。――店先には百姓の馬車が何台もつながれていた。牝馬が多い。たまに
牡馬が通ると、いななきながら前立ちになり、暴れた。荒物屋の中から、顔を赤くした百....
「古事記」より 著者:太安万侶
くだら》の池を作りました。 また百濟《くだら》の國王|照古王《しようこおう》が
牡馬《おうま》一疋・牝馬《めうま》一疋をアチキシに付けて貢《たてまつ》りました。....