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牢記
「牢記〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
牢記の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「渋江抽斎」より 著者:森鴎外
することを肯ぜなかった。常吉はこの時父のために憂え、某のために惜んで、心にこれを
牢記していた。後に医となってから、人の病あるを聞くごとに、家の貧富を問わず、地の....
「近世快人伝」より 著者:夢野久作
とは実にこの通りである。真に慨嘆に堪えない現状と云わなければならぬ。……諸君……
牢記して忘るる勿れ。神様というものは常に吾が○○以上に尊敬せねばならぬものである....
「細木香以」より 著者:森鴎外
部屋の敷地である。 父母と共に崖の上の小家に移った時から、わたくしは香以の名を
牢記している。既にしてわたくしはこの家の旧主人小倉が後に名を是阿弥と云ったことを....
「学生と読書」より 著者:倉田百三
としての人間完成のためには、一切の書物と思想とを否定せねばならぬものであることを
牢記しておくべきものである。 キリストのいうように「嬰児」の如くになり、法然の....
「女性の諸問題」より 著者:倉田百三
のような女になってはならぬ。生命の美と、匂いと、液汁とを失っては娘ではない。だが
牢記せよ、感覚と肉体と情緒とを超越して高まろうとするあるものを欠いた恋は低卑であ....
「光り合ういのち」より 著者:倉田百三
この秘やかな密契と面々授受との、全く私的な境地がなくては活ける信仰ではないことを
牢記すべきである。 幼ないころの神秘と小さな冒険とのなつかしい思い出の残るのは....
「植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
ではなくてカミエビである。そしてアオツヅラフジはまさにツヅラフジの名であることを
牢記すべきである。 蘭山は上に書いたように Cocculus trilobus....
「漱石氏と私」より 著者:高浜虚子
うですねえ。」と答えた。二人はよほど得意であったのである。その短い間のことが頭に
牢記されているだけで、その他のことは一向記憶に残って居らん。宮島には私はその前に....
「西瓜」より 著者:永井荷風
》の遺臣《いしん》の楚辞《そじ》を読《よ》めるを〕 といった絶句の如きは今なお
牢記《ろうき》して忘れぬものである。 ○ 欧洲の乱が平定し仏蘭....